宙組『カジノロワイヤル~我が名はボンド~』新人公演配信視聴しました。
宙組『カジノ・ロワイヤル』新人公演感想
まず、演出が良かったです。
2時間強ある本編を、ファンが見たいと思うシーンは全て入れ込み 破綻なく1時間40分にまとめられていていました。
(小声・本公演もこれにショーを加えて2本物にしてほしかったな~)
ラストはボンドがひとりで歌って去っていくのではなく、仲間(組子)の歌に背中を押されながら『次の任務へ向かう』演出。
新公にピッタリの爽やかなエンディングでした。
つい先日、真風さんと潤花さんが銀橋にティアラを落としてしまうというハプニングがあったばかり。
経験豊かな本役さんでも小道具の多さに苦労する作品ですが、本日の新公は大きなトラブルもなくホッとしました。
キャストごと感想
ボンド・大路りせさん(105期)
トップの退団公演、かつ、小池先生の新作1本物で初主演。
そりゃあ緊張しますよね。
歌も芝居もまだまだ荒削りなところもありますが、華やかなビジュアルでスター性は抜群。これからに期待です。
デルフィーヌ・美星帆那さん(105期)が小柄なことが功を奏し、同期コンビとはいえ年齢差があるように見えました。
ロマノフの後継者という風格はいまひとつ感じられませんでしたが、等身大にちかい学生の感じはよくでていて可愛かったです。
ミシェル・泉堂成さん(105期)
本役さんをマネる人が多い中、桜木さんとはまったく違うアプローチの役作り。
天然っぷりを全面に出して笑いをさそっていました。
愛未サラさん(105期)のムチ使いは迫力満点。山吹ひばりさん(105期)はさすがの安定感と輝き。
とくに素晴らしかったのは2役を演じた真白悠希さん(104期)でしょう。
歌も芝居も申し分なし!完全に空間を支配していて新公の域を越えたキャラの濃さ。
こういう逸材は将来どんなポジションに収まるのでしょうか。
(本公演で)芹香さんをたった二人で持ち上げている力持ちの波輝瑛斗さん(106期)。
身体能力もズバ抜けていてジャン役で爪痕を残しました。
亜音有星・105期推しのあおりを受けて
そしてなんといっても亜音有星さん(103期)の成長っぷりに驚きました。
ビジュアルもグンと大人っぽくなって『陰』の空気感が似合うようになりましたね。
ボンドとルシッフルの一騎打ちは 1回しかない新公だからこそ、100パーセント全力で見応えがありました。
2023年の宝塚は空前の105期推しです。
月組・七雅雅
宙組・大路りせ
雪組・紀城ゆりあ
星組・稀惺 かずと
4組連続の同期主演は前代未聞。
そんな105期推しのあおりを受け、本命視されていた亜音さんが真風さんの退団公演を取れなかったわけですが、
芹香さんの2番手集大成である役から学ぶことは多かったように思います。
主演経験者として大路さんをサポートし、新公トークでは長の期として下級生が話しやすい雰囲気をつくったり的確なアドバイスをしたり…
広い視野で舞台づくりに励んでいて、頼もしくなったねと感心しきり。
この経験をへて再びセンターに立つと最強なのでは?
つぎの別箱の振り分けに亜音さんの名前が無く心配しましたが、新公の自信にあふれた様子を見る限り、前向きなお休みなのかなと。
お休み明け、芹香さんのお披露目公演でラスト主演を手にできるといいですね。
何はともあれ、新人公演メンバーの皆さま お疲れ様でした。
大舞台で経験したことを活かして、これから大きく飛躍すること楽しみにしています。