天彩峰里に思う『大逆転裁判』

天彩峰里に思う『大逆転裁判』 宙組

本日は宙組ドラマシティ公演『大逆転裁判』の千秋楽ですね。

ぶじに完走できそうで良かったです。

以下、初日観劇した際に天彩峰里さんについて個人的に感じたことを記したいと思います。
(人事や報道についてデリケートな内容含みます。読み進めご留意ください)

天彩峰里に思う『大逆転裁判』

扱いの変化

天彩峰里さん(100期)は『大逆転裁判』において、過去に秘密をもつミステリアスな女性・ニーナを好演。

上品な立ち振舞いで、そこはかとなく色気を漂わせ、短い出番の中でも存在感は充分です。

でもね、やっぱりこの扱いは寂しい。
というのも1幕ではほとんどセリフがないんですよね。

これまででは考えられないような扱いです。

もともと星組出身の天彩さん。
宙組に組替えしてきてからというもの、別箱ヒロインをほぼ独占していました。

・2018年『ハッスルメイツ』
・2019年『群盗』
・2021年『夢千鳥』
・2021年『プロミセス・プロミセス』

一度だけ『壮麗帝』で2番手役を演じましたが、このときのヒロインは上級生の遥羽ららさん(98期)です。

ということで『大逆転裁判』で初めて下級生に抜かれたわけですが、

これで(本人が望んでいるかは分かりませんが)別格2番手の道が厳しくなったように思います。

有沙瞳の場合

星組の有沙瞳さんの場合はどうでしょう。

組み替えしてから別箱ヒロインを独占してきたというのは天彩さんと同じです。

・2017年『阿弖流為』
・2018年『ドクトル・ジバゴ』
・2019年『龍の宮物語』
・2021年『マノン』
・2023年『Le Rouge et le Noir‐赤と黒』(Wヒロイン)

しかし有沙さん(98期)は これまで一度も下級生に抜かされることなく別格2番手というポジションを確立&(退団まで)死守したということです。

天彩さんもこのコースをたどるのかと思っていたんですが、そうではなかったようですね。

タイミングが悪い

そりゃあ宝塚ですから上級生が下級生に抜かされるなんてよくあることです。

誰であれ、いつそんな時がきても不思議ではありません。

ですが、ほんとタイミングが悪い。
週刊誌に取り上げられ、娘役トップを逃した『今』というのは、あまりにも気の毒です。

歌唱力が要求とされる『エクスカリバー』チームに天彩さんを振り分け、娘2番手としてモーガンを当てることもできたのに、劇団はそれをしなかった。

(事実はどうあれ)よほど報道があった者たちを同じ舞台に立たせたくなかったのでしょう。

天彩峰里のこれから

そこで天彩さんを『大逆転裁判』チームに振り分け、オリジナルキャラを当てたワケですが、原作にはない役なので膨らませるにも限界があります。

事件解決のカギをにぎる重要人物でありながら、1幕のセリフはたったこれだけ?

一時はトップ娘役候補として名を馳せていただけに切なくなりました。

とは言え、短い出番とセリフながら 抜群の芝居センスでとんでもない存在感を放っていたのは流石。

陰のある人物なのに リアクションひとつで客席を笑いにつつむ難しい役を、天彩さん自身が楽しみながら演じているように見えました。
フィナーレのダンスも絶品です。

これから劇団は彼女をどう扱っていくのでしょうか。

娘役上級生が相次いで退団していく宙組において、実力、経験ともに充分な天彩さんは とても貴重な存在。

彼女が残るという選択肢をとりつづける限り、力を発揮できる環境を整えてほしいなと思います。

はやくも次回大劇場トップお披露目公演(『PAGADパガド』での天彩さんの立ち位置が気になりますが、

それはさすがに先走りすぎですね。

まずは現在絶賛上演中の『大逆転裁判』に集中!

瑠風さんを中心に宙組生が一丸となってつくり上げた『とびっきりの舞台』を、心から楽しみたいと思います。

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