花組「元禄バロックロック」観劇しました。
(B席センター)
まさかあの悲劇の代名詞「忠臣蔵」をモチーフにしたお話しで笑顔になるなんて。
にわかには信じがたいですが、これ以上のハッピーエンドはありえないほど全てが丸く収まって気持ち良かったです。
公演が始まって間もないので極力ネタバレなしで全体感想とラブストーリー編(柚香さん、星風さん)感想を記したいとおもいます。
元禄バロックロック 簡単あらすじ
元禄バロックロック超簡単あらすじ
時計職人のクロノスケ(柚香)は”時を戻す時計”の開発にいそしむが失敗ばかり。
賭博場でキラ(星風)という不思議な女性と出会い二人はたちまち恋におちる。
ある日クロノスケはかつての同僚クラノスケ(永久輝)と再会するが彼は見る影もなく落ちぶれていた。
一方、クロノスケとクラノスケの敵であるコウズケノスケ(水美)は主君ツナヨシ(音)の命を受け”時を戻す時計”を完成させるために翻弄するが、本当の狙いは…
全体感想
この物語は大きく2つの軸が並行して進んでいきます。
・クロノスケとキラのラブストーリー
・仇討ち
登場人物がみんな「もしも時を戻せたら」と過去にとらわれていて、男たちは”時を戻せる時計”に執着します。
その呪縛とどう向き合い答えを出すのかに注目。
それぞれの人物にしっかりストーリーがあり魅力的。
タイムスリープものにありがちな ”同じ場面の繰り返し” や ”過去と現在の場面交差” で見せる巧みな演技もすばらしかったです。
一つだけネタバレ。
同じ場面の繰り返し=スリの場面3回。
個性的な衣装に負けないメイクやヘアのバランスなど、抜きん出て洗練されたビジュアルは柚香さん率いる花組ならでは。
柚香さん、水美さん、永久輝さんら男役たちの、どんな激しい殺陣でも華があり美しいのはなんなんでしょう。
殺陣にうっとりする経験は初めてです。笑
元禄バロックロックは摩訶不思議な独特の世界観に最初は戸惑いますが、内容はとても分かりやすく、誰もが気軽にたのしめる作品だとおもいます。
以下、柚香さんと星風さん(ラブストーリー編)感想を。
ラブストーリー・柚香、星風
「お兄さん、私と恋しな~い?」
「俺と恋しないか?」
いい大人の男女がナンパの誘い文句に「恋しない?」って可愛くて笑ってしまいました。
谷先生、言葉選びナイス!!
柚香さんが言うと少女漫画的な説得力があってクロノスケに恋せずにはいられません。
クロノスケは決して清廉潔白な人物ではなく、時を戻す時計を使っていかさま賭博で荒稼ぎしちゃうような男。
まぁ、そのお金で買ったド派手な着物がとってもお似合いで男っぷり爆アガリなのですが。。
柚香さんってイチイチ娘役さんと顔の距離が近いんですよね。ドキドキします。
数々の女の子たちを魅了するクロノスケ。
しかし、”時を戻す時計”が誤作動を起こし、いつもあと一歩のところで恋が上手くいかず。
それにも秘密があって、のちに解き明かされます。
女の子のトラブルに巻き込まれてアタフタしたり、恋が上手くいかなくてガッカリする柚香さんの表情がどれも可愛く、前半はコメディ多めのストーリー展開。
キラとの恋だけは出会った直後から上手くいき、そのあとも互いを思う気持ちが揺らぐことなく一途を貫くので安心して見ていられます。
二人のラブラブっぷりは見ていて体のあちこちがムズ痒くなるほど。ニヤニヤがとまらない。つまり最高!
クロノスケ(柚香)を見つめるキラ(星風)の顔が本当に幸せそうで。。。
それもそのハズ。
それこそがこの物語の「ネタバレ」なのですから。
キラはこの物語のカギを握る人物で、賭博の主として、コウズケノスケ(水美)の隠し子として、クロノスケの恋人として、ほほ笑みを絶やさずいろんな心情を表現しないといけない難しい役どころ。
星風さんと水美さんの芝居力でちゃんと親子に見えましたし、二人の溝の深さも痛々しいくらい伝わってきました。
着物風衣装でエリを開いて着るととだらしなく見えがちですが、星風さんはむしろオシャレ度アップ。
インナーカラーのヘアもよくお似合いです。
劇中、とにかく柚香さんの多彩な魅力が堪能できます。
女の子に弱いお茶目なところ、いざという時に頼りになる逞しさ、包容力、責任感、優しさ。
どの瞬間もカッコよくてステキです。
そしてそのカッコよさは男役相手でも大いに発揮され、仇討ち絡みのシーンは見ごたえあり。
娘役に囲まれているときよりも、水美さんや永久輝さんと対峙する武士的な柚香さんの方が男の色気を強く感じてウハウハしました。
好きなんですよね~、忠義のために命を懸ける男の生き様が。
私の萌えポイントに見事刺さりました。笑
あとがき
感想が長くなりましたので
柚香さんの男くさい魅力と、水美さん永久輝さんの感想は、
「仇討ち編」はこちらからぞうぞ
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