花組「元禄バロックロック」感想
第1弾は柚香さんと星風さんのラブストーリーを中心に全体を記しました。
長文お読みいただきありがとうございました。
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第2弾は「仇討ち編」は、生き様がカッコイイ男たち。
柚香さん、水美さん、永久輝さんの感想をネタバレなしで記します。
クロノスケ柚香光・クラノスケ永久輝せあ
元赤穂藩士のクロノスケ(柚香)とクラノスケ(永久輝)は主君を失った痛みを抱えながら生きています。
大儲けして羽振りのいいクロノスケと、落ちぶれて貧乏まっしぐらのクラノスケ。
二人の再会シーンはこの作品一番の笑いどころ。
永久輝さんと華雅さん夫婦の(貧乏ネタ)掛け合いが本当におもしろくて柚香さんも耐えきれず笑っていました。
しかしこのシーンが楽しければ楽しいほど仇討ちに向かって進むことになる二人が切なくて。。
主君への想いは同じですが仇討ちに対する二人の考えは違います。
クラノスケは仇討ちに命を懸け、クロノスケはそのことに疑問を抱くが仲間を見捨てられない。
忠臣蔵をモチーフにしているといっても架空のお話しなので、ぬいぐるみが出てきたりロボット犬がでてきたりハチャメチャ。
観ている側の集中力が欠けるシーンもあるのですが、柚香さんや永久輝さんの本気の芝居シーンは見ごたえがあり舞台がギュッと締まります。
お二人とも、目線ひとつ、セリフ一言で舞台の空気を変えられる人なので一瞬たりとも見逃せません。
【余談】
柚香さん演じるクロノスケは”元赤穂藩士の時計職人”ということですが、時計職人にしては剣が強すぎませんか?笑
柚香さんの美しくてカッコイイ殺陣が見られるのでその設定にしてくれてありがとうございますと、谷先生には感謝しかありません。
ですが私が柚香さんにときめくのは、
男同士で話す声のハリ感やストレートな言い方、刀を握る手の力加減、鋭い視線から放たれる男の色気です。
雄感つよめの柚香さんが好きみたい。笑
ヴィヴラートがしっかりかかった歌声がドラマティックでステキです。
一貫して忠義に生きるクラノスケのカッコ良さにしびれました。
(心の中で大拍手)
永久輝さんのお芝居好きだなぁ。
※一つだけネタバレ
タイムリープものなので二人の芝居もリピートされ二度おいしい。
1回目と2回目ではまったく違う演技でおどろきますよ~。
その巧みさに唸ります。
コウズケノスケ・水美舞斗
この二人と対峙するのが水美舞斗さん演じるコウズケノスケ。
将軍の命で「時を戻せる時計」を完成させることになったコウズケノスケですが、本当の目的は将軍のご機嫌取りをすることではなく、ある野望のため。。
- 娘のキラとの諍い。
- 仇討ちに燃えるクラノスケ。
- 娘を救おうとする男クロノスケとの対峙。
悪を一手にひきうけ、相手がだれであろうとパワフルな芝居で押しかえしてる水美さん流石です。
単純な悪者ではなく、彼を突き動かす”何か”がしっかり伝わってきたのでとても魅力的に感じました。
ふと哀愁が漂うときがあるんですよね~。
コウズケノスケが女にモテるの納得。
最大の見せ場の殺陣シーン。
柚香さんとの殺陣は迫力満点なのに美しく華やかでうっとり。
いくら同期でもあんなに息が合うものなの?
お二人の身体能力の高さはもちろん、磨かれた殺陣技術のなせる業かと。
素晴らしいシーンです。
コウズケノスケに主君を死に追いやられた元赤穂藩士の仇討ちは成功するのか?
この結末は最後の最後までおあずけで緊張感がつづきます。
ゆったりとした動作や口角を片方上げた表情、声色など随所に役作りのこだわりを感じました。
渋かっこいいコウズケノスケの色恋エピソードもっと聞きたくなります。
体全体からにじみ出る水美さんの男役のツヤが好きです。
あとがき
元禄バロックロックの上演時間は通常公演より短い1時間25分。
独特でおもしろい世界観とわかりやすいストーリーでサクッと楽しめます。
このあとの100周年記念ショーとの相性もよく何度でも観たい公演です。
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