ついに劇団が記者会見しましたね。
大阪芸能記者会が要請したことで実現した会見でしたが、劇団が対応したことは一歩前進と捉えました。
がしかし、不可解なのは同日に2つの会見があったことです。
宝塚歌劇団・不可解な2つの会見
理事長の真意
各報道機関から理事長の写真と一問一答の会見内容がアップされています。
・報道に名前が載った生徒だということは否定しないがご遺族の意向もあり名前は公表できない。ただし、宙組生ということだけは公にする。
・今回の件を受けて阪急阪神ホールディングスの息のかかっていない弁護士で構成された調査チームに生徒のヒヤリングを依頼して原因究明に努めるとのこと。
このあたりは全紙共通していましたが、複数の報道機関からアップされた記事にはライターの主観が入っているものもあり、内容がまちまち。いまいち理事長の真意を掴みきれない。
あなたは誰?
夕方になって『テレ朝news』のユーチューブチャンネルに会見の模様がノーカットで公開されたので、理事長の生の声と表情が見られると思ったのですが、
そこに映っていたのは木場理事長ではなく、まったく別の人物!
ん??あなたは誰?
映像にうつる人物は劇団企画室長の渡辺氏でした。
どうやら午前中に理事長が、午後に渡辺氏が、それぞれ会見を行ったようです。
理事長の会見は大阪芸能記者会、渡辺氏の会見はほかの報道機関によるもので、取材する報道機関が違ったのですね。
だから2つの会見があったことは理解しました。
しかし会見する人物を変える理由はなんなのでしょうか。
世間の反響
会見の内容は大阪芸能記者会とほかの報道機関もほぼ同じ。(まるで質問する内容があらかじめ決められていたかのように。個人的憶測です。すみません)
しかも映像を見る限りあっけないほど短時間で終了しています。
プライバシーに関することなので突っ込んだ内容には触れられないのは理解できますが、あまりにもカタチだけの会見のように見えてしまって。
ですがそれでも世間の目にさらされたことはよかったと思います。
このままなし崩し的に公演が再開され、なにごともなく110周年になだれ込む可能性もありましたから。
ネットでも大きな反響があり、ヤフーのコメント欄にはすごい数の投稿。
徹底的な原因究明を求める声、生徒を心配する声、公演再開を望む声、全公演中止すべきとの声…様々な意見が寄せられています。
宙組公演再開の可能性
理事長は「隠すつもりはなかった、調査結果はしかるべき時期に情報開示する」と説明しました。
しかし守秘義務という壁が立ちはだかり、どこまで明らかにされるかは分かりませんし、
『個人のプライバシー』を盾に またうやむやにされてしまう可能性もあります。
「22日を目安に宙組生のヒヤリングを終わらせたい」と期限を区切るような発言にも違和感。
公演の再開ありきの日程で宙組生のヒヤリングを急いで終わらせたりすることがないように、心のケアと同時進行でていねいに行ってほしいと思います。
懸念していた『パガド』の演出は「変更も視野にいれている」とのことですので、
お稽古のやり直しにかかる生徒の負担も考え、再開時期は慎重に判断する必要があると思います。
他組の生徒に関してはヒヤリングの予定はなく公演も予定どおり行うとのこと。
今回、理事長と企画室長が行った2つの会見には違和感がありますし、同じ質問でもライターをとおした活字と、表情が見える映像では回答の印象が異なります。
なので様々な受け取り方があると思いますが、確かなのは、
「生徒たちは宝塚の舞台に立つために劇団にはいってきた」ということ。
これはたしかに理事長の言うとおりです。
だからこそ全ての生徒が心から安心して舞台に立てる環境が整えられることを願っています。