昨日は宝塚歌劇団の会見を見て、感情的な記事をアップしましたが↓
一夜明けて少し冷静になった今もあまり印象は変わっていません。
あらためて宝塚歌劇団の会見に思う
目も当てられない事態
ご遺族の要求は大きく2点。
『劇団が長時間労働を敷いた責任を認め謝罪すること。そしてパワハラを行った上級生がその責任を認め謝罪すること』
しかし劇団は過重労働については概ね認めたものの、パワハラについては完全否定。
当然、ご遺族側は「到底納得できるものではない」と反論しました。
両者の会見の内容はテレビの報道番組でも大きくとり上げられ、コメンテーターがごぞって劇団の古い体質や会見の発言を強烈に批判。
目も当てられない事態となりました。
個人的に残念に思うのは、劇団がご遺族の心情に寄り添わず、さらに傷口をえぐるような対応を取ったこと。
そして生徒を誰一人守れていないどころか批判の的にしてしまったことです。
劇団がご遺族が提出した証拠を報告書に掲載せず『パワハラはなかった』と押し通した結果、
ますますパワハラに焦点が集まり、SNSでは上級生の個人名がさらされ酷い有様。
なのに彼女たちは宝塚の生徒である以上、自分のことばで発言することも許されず、本人もご家族もただただ耐えるのみ。
だれも救われない悲惨な現状、劇団は何にこだわっているのか。
すべては公演再開ありき
それは『公演の実施』、つまりは『収益』の一点に尽きるのではないでしょうか。(個人的主観です)
思い返せば劇団の対応はつねに公演ファーストでした。
最悪だったのは生徒が亡くなった次の日も公演を強行したことです。
その翌日から宙組公演は中止にしたものの、宝塚舞踊会をはじめ他組の公演は実施。
生徒の精神状態を心配する声が上がり、ようやく他組も休演することになりましたが、
ここまで公演実施(収益)にこだわるのは大元である阪急電鉄や阪急阪神HDからの圧力があるから?と勘ぐりたくもなります。
公演を再開するには上級生の出演が不可欠です。
「公演ありきでパワハラを隠蔽するのか」と批判の声があがるのは想定内だったのでしょうか。
公演が再開されたときに矢面に立たされる生徒たちを思うと居たたまれません。
劇団に求められた誠意とは
そもそもご遺族が望んでいるのは法廷での争いではなく、劇団と(パワハラをしたとされる)上級生の誠意ある対応です。
調査報告の中で劇団がパワハラと認識していないだけで、それは世の中でいうところのパワハラなのでは!という点がいくつか見受けられました。
その認識のズレを修正し、話し合いで解決できれば、内容を全て公表せずとも「ご遺族が納得されたのなら」と世間が理解したうえで公演を再開できたかもしれません。
(きれい事を言えば)それが生徒を守ることにもつながったはず。
そうできる機会があったのに、あの会見で宝塚のイメージはガタ落ち。
生徒にも厳しい批判が向けられる結果になったことが残念でなりません。
今からでも劇団はご遺族が要求している再調査に応じ、誠実な対応を。
話し合いが少しでも良い方向に進むことを切に願っています。
そして17日から花組全国ツアー公演がスタートしますね。
公演中に野次が飛んだり劇場周辺でマスコミに追いかけられたりすることがないよう、安全に全公演完走できることを祈っています。