12月7日、ご遺族側の弁護士が会見を開きました。
そこでパワハラを認めなかった歌劇団側の調査報告書を誤りだと批判し、
あらたに付け加えられた要求を発表しました。
ご遺族側があらたに劇団側に追加した要求
会長の直接の謝罪要求
当初からご遺族が劇団に要求していたのは大きく分けて2点。
「パワハラの事実を認め、阪急・劇団・上級生が謝罪すること」
「過重労働の事実を認め、被害補償をすること」
そこに今回あらたに付け加えられたのが、
「阪急阪神ホールディングス会長である角氏の直接の謝罪」です。
その理由についてご遺族側の弁護士はこう述べています。
「トヨタのような大企業で問題があったとき、トップ自らが直接2度にわたり遺族の元を訪れて謝罪している。いまはそういう時代。なのに角氏は会見はおろか、交渉の場にも出席したことがない。阪急阪神HDが劇団を指導管理する立場にある以上、その代表である角氏にも謝罪を求め解決に全力を尽くすよう要求する」
ごもっともな要求だと思いますし、なぜ今まで劇団の幹部だけで対応していたのか疑問です。
「角氏が会長になってから歌劇の収益はものすごく伸びたんです。ですが一方で16万円ほどの給料の中から舞台に必要な物を買うと生活が成り立たなくて辞めていく人がいる。女性たちから搾取し、彼女たちの犠牲の上に成り立っている組織はどう考えてもおかしい」
劇団が残業だと認めている時間があまりにも短く、正当な残業手当を3年さかのぼって計算して請求しますが、それはパワハラ問題が解決した後にやりますとのこと。
そして今回の会見でいちばん衝撃的だったのが、
生徒が体調不良で医務室に行くと、そこには看護師しかおらず、その看護師からもらった薬を飲んで体調が悪くなった生徒がいたというもの。
しかも複数人から証言がとれているというから恐ろしい。これが事実なら大問題ですね。
焦点はパワハラ問題
頑なにパワハラを認めようとはしない劇団に対して、
「調査書のなかには、既にパワハラだと認められるものもあり、認識の相違が生じている。彼女の身に起こったパワハラ問題は、立証するのが難しい大企業の粉飾決算ではなく、順を追ってたどれば分かる単純でハッキリしたものなんです」
もし劇団がパワハラを認めなかったら次はどうしますかという質問の回答は、
「事前にあまりそういうシュミレーションはしていませんが、これらの問題は国際的にも容認されないことですので、提示した主なパワハラ15項目に対して半分しか認めないとかなると、国内、国際的なことも含めて、そういう手段にでることもあるかもしれません」
パワハラを認めて謝罪しない限りは合意することはない、出るところに出ますよという意思表示が前回の会見よりも強まったように思います。
ですがご遺族としては、劇団を潰そうとか 公演を中止しろとか言うつもりは全くなく、ただただ劇団が自分たちの問題と誠実に向き合ってくれることを望んでおられるようです。
あとは、勇気を出して情報提供してくれた生徒さんが不利益を被ることがないよう願うと。
新たな証拠提出
「証拠があるなら見せていただきたい」という劇団側の発言をうけて、ご遺族側は前回分に追加して新たな証拠を提出。
母親、上級生、演出家とのLINEのやりとり、やけどの写真、目撃証言…
ここまで手の内をさらけ出すのはどうかと迷ったけれど、そこは無茶(劇団が証拠を隠滅するようなこと)はしないという判断で提出するに至ったそうです。
2回目の面談交渉は今月末に行われ、また何らかのカタチで報告予定。
宙組生も心配ですし、本日の不可解な雪組公演中止をみても、メンタルに不調をきたしている生徒がいるのかもしれません。
長引けば長引くほどいろんな影響が出てくると思います。
どうか一日もはやい解決を。