昨年、宙組の生徒が急死した問題の責任を取るカタチで、
阪急阪神ホールディングスの角会長が、2月29日付けで宝塚歌劇団の理事を退任すると報道がありました。
角会長・劇団理事だけでなく音楽学校理事も退任
10年間の我が世の春
けっきょくこうなったんですね。
生徒さんの訃報を知ってもゴルフを続行し、その直後に(スポンサー絡みの仕事とはいえ)欧州旅行に出かけ、
木場氏が劇団の理事長を辞任したときですら、親会社の代表である角氏は減給のみ。
さらに音楽学校でおこった不祥事があわらになり、いまが逃げ時とばかりに音楽学校の理事長を退任したのも記憶にあたらしい。
で、今回、同日付で音楽学校の理事も退任されるそうですが、いまだに理事として運営に携わっていたことに驚きました。
角氏は2014年宝塚歌劇100周年から10年にわたり劇団理事を務めています。
その10年は長年の宝塚史のなかでも最も輝かしい年月で、
100周年以降、メディアを使った宣伝や、人気ドラマやアニメとのコラボ、89期の期推し戦略も功を奏し、空前の宝塚ブーム到来。
公演数も増やし5組をフル回転させ、歌劇の収益は爆発的に伸びていきました。
劇団理事として、音楽学校理事長として、そして阪急阪神HDの会長として、まさに我が世の春を謳歌していた角氏。
職権乱用で劇団を私物化しているなんて報道されたことも。
しかしね、問題があったときこそトップの資質が問われます。
組織の代表(角氏)が出席しない会見は前代未聞、現劇団理事長の発言も酷いもので、まさに史上最悪の記者会見でした。
当初、過重労働とパワハラを認め関係者が謝罪することのみだったご遺族側の要求が、組織の代表である角氏の直接の謝罪を追加したのも最もなことだと思います。
その後、マスコミから逃げまくっていた角氏も組織体制に問題があったことを認め謝罪する方向に舵を切り、責任を取って理事を退任。
これでようやく少しは風通しの良い組織になるのかなと思いきや!
理事を退いても遺族側への対応は継続していくというのは当たり前だとして、
組織風土の改善について引き続き携わっていくとはどういうことなのでしょうか。
劇団の運営からは手を引くとは言え、阪急阪神HDの会長という立場から携わっていくという意味でしょうか。
劇団の運営を離れても会長として権力や影響力を持ち続けるというのは、なんとも…
真の責任の取り方って何なんでしょうね。
宙組パワハラ問題
ところで劇団があれだけ否定していたパワハラを一部とはいえ認めましたね。
認めたということは、パワハラがあったということ。
じゃあなぜ『パワハラは無かった』という発表に至ったのかという説明も必要だと思います。
誰がパワハラの有無を調べて、誰が誰にそれを報告して、誰がパワハラは無かったと結論を出して、誰が発表のGOサインを出したのか。
そしてそこにもみ消す意図は無かったかを明確にしないことには、コロッと意見を変えた劇団への不信感は増すばかり。
すでに4回目の話し合いが行われたそうですが、解決には至らなかったようです。
来月に5回目の話し合いが行われることが分かりました。
そのあたりの内容や、宙組公演に関して、近日中になにかしら発表があるものと思われます。