本日2月27日午後、ご遺族側の代理人による4回目の交渉について、報告記者会見がありました。
話の焦点はパワハラに絞られ、いまだ加害者をかばおうとする劇団の対応に憤慨する一幕も。
4回目の面談交渉を終えて
パワハラに関する劇団の認識の甘さ
まず驚いたのは、けっきょく劇団は第三者委員会による調査は行わず、内輪(阪急阪神HD)の弁護士による聞き取りだけで済ませたということ。
しかもその内容がヒドイ。
「『そんなつもりは無かった』と本人(加害者とされる上級生)が言ってるんだから無かった」
証拠も下級生による証言も無視し、上級生の言葉だけを聞き入れてパワハラは無かった、もしくは故意ではなかったと結論づけるなんて到底納得できるものではないと。
そりゃそうですよね。
「劇団がパワハラを認めるのにこんなに時間がかかったのは、加害者とされる生徒の後ろには彼女を応援する団体が付いていて、劇団としては何としてもその生徒をかばおうとする気持ちがあったからだろう」
名前こそ出しませんでしたが、その生徒は阪急の顔であり、OGたちの期待を一身に背負ったジェンヌ2世であり、太客を抱えるスターです。
そこでまた劇団が変な提案をしてきたそうです。
パワハラの件に関する公表の仕方について、認めた内容は公表せずに、認めなかった内容のみ、その理由と合わせて公表するというもの。
この期に及んでもまだスポンサーの顔色をうかがい、生徒が行った行為を隠そうとする劇団に、ご遺族側の代理人もほとほと呆れた様子でした。
ご遺族側の代理人はパワハラに関する劇団の認識の甘さに苦言を呈したあと、
過大な仕事を押し付けて出来ていないと叱りつける行為は二重のパワハラ。
なのに、亡くなった彼女が仕事が出来なかったことをツラツラと書き、上級生は指導しただけでパワハラではないと報告した(阪急阪神HDの息のかかった)法律事務所の行為は歴史に残る汚点だと猛烈に批判しました。
妹の手記
亡くなられた生徒さんの妹であり現役のタカラジェンヌでもある妹さんの手記に、劇団幹部やパワハラを行ったとされる上級生たちは何を思うのでしょうか。
『宝塚歌劇団は日常的にパワハラをしている人がいる世界。その世界にいた自分から見ても、姉が受けた行為は他と比べものにならないくらい悪質で強烈に酷い行為。宝塚だから許されるということは一つもない』
妹さんがどれだけの覚悟で舞台に立つことを諦め、劇団を相手に戦うことを決めたのかと思うと胸が詰まります。
徹底的に対処
代理人の口調も厳しさを増していきました。
「話し合いで合意に至らなければ、たんに裁判所だけでなく国内外の人権救済機関に異議申し立てをして徹底的に対処する」
話し合いで解決しようとしてくれているご遺族側に、またもこんなことを言わせてしまいましたね。
角会長が劇団の理事を退任するとか、公演数を間引くとか、パワハラをざっくり認めて曖昧にしようとか、もう小手先の対応では済まされません。
「被害者が亡くなっている場合に(許すという意味が入る)和解という言葉は使わない。(報道の)皆さんにも和解という言葉は使わないでほしい」
パワハラを認めて謝るのは最低条件。
だけどそれをしたからといって到底許すことなどできないのは当たり前です。
代理人や妹さんの「姉は二度と帰ってきません」という言葉に思い知らされる悲しい現実。
次回の交渉は3月上旬です。
これ以上ご遺族の皆さんが苦しむことがないよう、劇団が、スポンサーありき 公演ありきではなく、失われた尊い命と真摯に向き合うことを望みます。
しかし先ほど劇団が出したコメントを読む限り、まったく誠意が伝わってこず。
ただただ憤りを感じるばかりです。