遠征から帰ってきて改めて雪組退団者発表のニュースと向き合いました。
【千秋楽付退団者】
野々花ひまり(99期)
希良々うみ(100期)
有栖妃華(102期)
聖海由侑(103期)
宝塚歌劇の残酷さ
餞別について
希良々さんの『仮面のロマネスク』トゥールベル夫人と聖海さんのアゾラン、
そして野々花さんの『39 Steps』のヒロイン。
いまになって思うとこれらの大役はみんな餞別だったんですね。
退団が決まっている生徒に大きな役や歌やダンスの見せ場が与えられる『餞別』は、
本人にとってもファンにとっても良いシステムだと思います。
そして近年は『餞別』の感心が高くなり、どんどん手厚くなっている印象。
もうすぐ東京公演を迎える月組『GRANDE TAKARAZUKA 110!!』の餞別がとにかくスゴイんです。
月城さんと海乃さんを除く退団者だけで歌いながらの銀橋わたりや、ダンスや歌のピックアップ、2番手に送り出されるシーンもあって、
すべてのタカラジェンヌがこんな公演で最後を迎えられたらいいのになと思うほど。
がしかし、退団が発表されてから迎える大劇場公演での『餞別』はみんなが幸せになれるので良いとして、
別箱の『餞別』というのはファンにとって残酷なものなんですよね。
だってまさか贔屓が次の大劇場で辞めるなんて夢にも思っていませんから、大きな役が付いてウキウキで通ってるんですよ。
なのに天国から地獄。
「さぁこれから!」と喜んだのも束の間、次の集合日に贔屓の退団が発表されるのですからショックも大きかったでしょう。
一禾あおの退団
【集合日付け退団者】
一禾あお(102期)
清見ひかり(109期)
一禾さんへの思いを綴ってみたものの、
励ましも感謝も労いも惜別も応援も、どれも違う気がして。
書いては消し書いては消し…かれこれ数時間が経ちました。
いまはただ一禾さんの心身とものご健康を願うばかりです。
また切り貼り?ベルサイユのばら
ついに全キャストが発表された『ベルサイユのばら』。
やはり生徒の負担を考えた結果なのか、役替りはありませんでしたね。
アンドレは、なぜ破線上じゃないのかが引っかかる縣千さん。
アランは、この人がやさぐれたらどうなるのか楽しみな眞ノ宮るいさん。
ベルナールは、もはや大役が付いても抜擢とはいわない華世京さん。
個人的な予想は彩風さんとガッツリお芝居できるアランが華世さんかなと思いましたが違いましたね。
もしかしたら令和版としてベルナールの比重が大きくなるのかもしれません。
そして咲城けいさんのニコラや音彩唯さんのジャンヌといった近年のベルばらでは見慣れない役が!
どうやら『首飾り事件』の首謀者としてアントワネットを陥れる夫婦で、昔のベルばらには登場したこともあったそうです。
初演から50年という長きにわたり上演され続けてきた宝塚版『ベルサイユのばら』。
残念ながら再演されるたびに、シーンが削られたり、説明セリフで終わらせたり、とって付けたような場面が増やされたり…
「有名なマンガだからみんな読んでるでしょ!」と言わんばかりの、不親切かつ不自然な改悪がされ続けてきたという。
さて今回の令和雪組バージョンはどうでしょうか。
演出の谷先生が生徒の役を増やそうとしているのは伝わってきましたし、
真っピンクのポスターを見て、これまでとは違う新しい『ベルばら』になると期待してるんですけどね。
彩風さんにとっても劇団にとっても、そしてファンにとっても思いれの強い作品ゆえ、
これから50年上演され続けるステキな新演出になりますように。