七夕の日、あまりにも爽やかに清々しくご卒業された元月組トップコンビ。
前回の記事では月城かなとさんへの想いをしたためましたが↓
今回は海乃美月さんへの想いを綴ります。
海乃美月こそ真のヒロイン
トップは報われ?
2011年入団、97期の海乃美月さん。
トップ就任が研11だったので、いわゆる『報われ』とか『棚ぼた』とか言われていましたけど、とんでもない!!
研4で初めて新公ヒロインを果たしてからというもの、ほぼ毎年なんらか(新公や別箱)のヒロインをやっているのですから。(その数ザッと二桁以上)
2期下の美園さくらさんが先にトップになり抜かされはしたものの、それは男役トップスターとの兼ね合いの問題。
美園トップ時代も裏(別箱)でヒロインをやり続けていたということは、劇団はこの時からすでに月城さんの相手役にすることを決めていたのでしょう。
2021年に月城さんの相手役になり、上級生トップ娘役としては異例の5作。
研14の今日まで『ヒロインofヒロイン』を体現しつづけたのですから強すぎる!!
これのどこが報われ??
抜擢つづきの苦労
わたしが初めて海乃さんを認識したのは『春の雪』(2012年)の清顕(少年時代)でした。
少年役ながら、なんて透明感のある子なんだろう!彼女はこれから上げられるなと直感したとおり、
その後は新公ヒロ、バウヒロ、エトワールと抜擢つづき。
真面目で努力家な性格ゆえ、パーンと弾けたような役に苦戦することが多いように感じましたが、『All for One』のマリアで一皮むけた印象です。
トップ時代で好きな役は、海乃さんの大人っぽい魅力が活かされた『応天の門』の昭姫。
『デスホリ』グラツィア→『フリューゲル』ナディアと、どんどん若返って可愛くなっていく様には驚かされましたね。(研13で「お月さま、こんばんは」という不思議ちゃんキャラがハマるなんてアッパレ!)
そしてなんと言っても海乃さんの魅力は、自分も輝き、相手役をもステキに見せるダンスでしょう。
月城さんが踊りやすいように着かず離れず、絶妙に距離感を保っていて『プロだな~』と唸りましたし、とくに『Deep Sea』の海乃さんはすべてが素晴らしかったです。
海乃美月だからこそ
月城さんが他の娘役とからむところが見たい!なんて大きな声で言ったこともありましたが、(ごめんね、すみません)
高学年でヒロイン経験豊富で、だれよりも月城さんを熟知している海乃さんだからこそ、クオリティの高い舞台が見られたんだと思います。
千秋楽の組長のことばどおり、海乃さんはいつも身キレイで所作も美しい。
お団子キャップも芸術的ですし、なにに対しても果てしなく努力し続けられる人。
緊張でガチガチだったトークもスラスラと自分の思いを語れるようになりましたね。
最後のスカステで全方向に配慮したステキなことばに感心しました。
海乃「龍真咲さんがトップだったときは皆が体当たりしていた時代で、珠城りょうさんの時はひとりひとりの個性が活きるようになり、その個性を月城さんがひとつのモノを目指す方向に導いてくださったから、いまの月組があるんです」
娘役のお手本のような海乃さん。長い間ほんとうにお疲れ様でした。
これからどのような道にすすむのかは分かりませんが、
海乃さんの新たな人生がこれまで以上に素晴らしいものでありますよう願っています。