偉大な礼真琴の背中を追いかける下級生たちに思う

本日は星組『記憶にございません』の新人公演でした。

ムラの新人公演を経て2回目ということで、コメディにありがちな空回り感もなく、みんなが地に足の着いたしっかりとしたお芝居をしていて良かったと思います。

誰から指導を受けるか

7年目でラストチャンスを掴んだ104期の御剣海さん

スーツ姿がかっこよくて、危なげない芝居運びでみんなを引っ張っていて頼もしいリーダーでしたね。後半は舞台を楽しむ余裕すら感じました。

だけど本当は張り詰めていたんでしょうね。

ご挨拶で礼さんに感謝を伝えるところで溢れる涙をこらえる場面も。

「私の黒田政権は終わりですが、明日からの本公演は礼さん率いる黒田政権で精進します。尊敬して止まない礼さん、、、(こみ上げる)ご指導くださり本当にありがとうございました」

宝塚(とくに男役)において、新公時代に誰に指導してもらうかというのは、その後の男役人生に関わるほど重要なことだと思います。

それが主演ともなれば尚更です。

月城かなとさんからは壮一帆さんの香りがしましたし、永久輝さんからは早霧せいなさんの、礼真琴さんからは今でも柚希礼音さんの風味がするときがありますから、本役の影響力は計り知れません。

実際、御剣さんからも そこはかとなく礼さんの香りがしましたしね。

礼真琴の役をつかんだ新公主演者たち

これまで礼さんの役を演じた新公主演者は6名。

【礼真琴の役を演じた新公主演者】
碧海さりお『眩耀の谷』
無し『ロミオとジュリエット』
天飛華音『柳生忍法帖』
咲城けい『めぐり合いは再び』
天飛華音『ディミトリ』
稀惺 かずと『1789』
大希颯『RRR』
御剣海『記憶にございません』

コロナ禍で新公も配信がスタート。
『たくさんの生徒にチャンスを』という声が大きくなり、2回したのは天飛さんのみ。あとは1回ずつとなりました。

とはいえ偉大な礼さんの役をやりきった自信と直接の指導の賜物で、1回であれ、みなさんその後の成長著しく頼もしい存在に。

本日も105期コンビは存在感を示していましたね。

稀惺さんの先生役(本役・組長)はあたたかな雰囲気が出ていて良かったですし、大希さんもアウトローな役(極美)が板について上手い!新公の域を越えてふたりともすっかり星組の戦力です。

新公で主演を経験するということは、大きく成長するチャンス!

それゆえ幻となった『ロミジュリ』の新公が悔やまれてなりません。
【小声】主演は誰だったんでしょうね。当時も予想が分かれたように、極美さんか、天飛さんか、いまとなっては藪の中。

そして次に気になるのは、礼さんの退団公演で主演を射止めるのは誰なのかということ。

トップオブトップの退団公演ですからこれまでとは重みが違います。
当然、本命をもってくるでしょうから大注目です。

星組の下級生(男役)なら誰もが憧れる礼さんの役と直接の指導。

それを射止めた6人が幸運なのはもちろんですが、たとえそうでなくても、いまの星組の舞台を見ていると、下級生から上級生までみんなが”礼真琴率いる星組の一員”であることに誇りに思っているのが伝わってきて良いなと。

ステキな組ですね、星組。

なにはともあれ無事に東西完走した星組新人公演。お疲れ様でした。

新公メンバーのこれからの活躍に期待したいと思います。

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