宝塚音楽学校の応募資格から
『容姿端麗で、卒業後宝塚歌劇団生として舞台人に適する方』の中の、”容姿端麗”が削除されたことが話題になっています。
容姿端麗から心身ともに健康へ
『容姿端麗』より曖昧なものへ
たしかにこの時代に中高生に向かって『容姿端麗であること』なんて言う団体は他にないと思います。
しかもこの曖昧なことばにどれだけの受験生が苦しめられているか。
わたしが施術を受けている整体は宝塚を受験する女の子たちが足繁く通うことで有名なのですが、
みなさんウエストを1センチでも細くするために、少しでも身長が高く見えるように、それはそれは涙ぐましい努力とお金をかけて頑張っているのです。
整体師さんが言うには「彼女たちはダイエットで骨が脆くなっているから施術の力加減に気をつかう」と。
そこまでしても1次試験なんて受験番号と名前を言って、たった数秒で終了です。
その数秒で判断しているものこそ、劇団の言う『容姿端麗』にほかなりません。
【余談】天海祐希さんが受験したときに、関係者がお母様に「よくぞ産んでくださいました」と声をかけたというのは有名な話しですね。
たとえ『容姿端麗』が削除されたとしても、宝塚受験が見た目重視なのは変わらない。
なのに事件の影響で受験者数が減ったこのタイミングで改正だなんて、いろいろ見直してますよ感アリアリ。
しかもお粗末なのは、見直した結果『心身ともに健康な人』って、容姿端麗より曖昧になっとるやないかーい!
【小声】すみません、劇団は大真面目なんでしょうけどバカバカしくて笑ってしまいました。
だって心の健康ってどう判断するの?
宝塚の舞台に立つ者としてふさわしい容姿
夢と希望を与える宝塚歌劇なのですから、これまでどおり堂々と容姿端麗を唄えばいいんです。
美しい人たちが美しい衣装を着て、キラキラのライトを浴びながら歌って踊ってお芝居する夢の世界、それこそが宝塚。
求められるのは、アイドル並みの可愛さやモデルのようなスタイルを持つ人というより、宝塚の舞台でパフォーマンスしたときに輝きを放つ人です。
よって『容姿端麗』だけでは世間的に誤解が生じますので、『宝塚の舞台に立つ者としてふさわしい容姿』という言葉に置き換えは必要だとは思います。
というより、そもそも『卒業後宝塚歌劇団生として舞台人に適する方』という文言の中に、美しい容姿も心身ともの健康も含まれているので、わざわざ何も加える必要がないんですよね。
応募要項を変えるよりも先に…
今年の受験者数が過去最低だったことから焦りもあるのかもしれませんが、見直すポイントはそこじゃない感。
それよりまずは内部の改革が先決です。
本科生&予科生の厳しすぎる上下関係の見直し、無駄なルールの廃止、
そして『アレルギーが~』なんて言い訳せずに、寮で生徒たちに三度の食事を出してあげてくださいよ。
宝塚がこれからも続いていくためにも、10代の少女たちが「ここに入りたい」と思う環境づくりに従事してほしいなと思います。