年末から急に大きく人事を動かしたかと思えば、こんどは宝塚歌劇団を株式会社化するというニュースですか。
まさか水美舞斗さんと瀬央ゆりあさんを慌てて専科から組へと動かしたのはこの影響?
宝塚歌劇の法人(株式会社)化に思う
改革は進められるけれど
これ以上は逃げ切れないと上層部が腹をくくるくらいには、西宮労働基準監督署から何度もつよく是正勧告を受けたんでしょうね。
阪神阪神HDは、阪急電鉄の一部門だった歌劇団を子会社化させるという方針を打ち出し、内部に監査部門を設けるなど透明性を高める改革を始めるようです。
研6以降も社員契約が継続されたり、自主稽古の手当もつくなど、生徒たちの労働環境に一部改善がみられることは良かったと思います。
その一方で、劇場の保有や興行の計画だけでなく、顧客管理を含むチケット販売まで阪急電鉄が受け持つことへの疑問。
劇団を子会社化させて切り離し、利益はこちら、何かあったときの責任はあちらと押し付けるつもりなのかしら?
そうなるとただでさえ親会社の社員にとって”島流し的”な意味が強い劇団への出向が、さらに顕著になるではと危惧します。
問題から目を背けて、とにかく劇団にいる数年をやり過ごして親会社に戻るなんてあってはならない。
『法人化では取締役の過半数を社外出身者とすることで、歌劇団の運営に客観的な視点からの助言が期待できる』とありますが、これを機に劇団独自に社員の採用をおこない、幹部やプロデューサーとなる人材を一から育てるということにも着手してほしいと思います。
ファンクラブ問題
そしてファンクラブの問題はというと、”私設”から”公式”に移行するには法人化するこのタイミングがベストなんですけどね。
ただ法人化(株式会社化)するとはいえ、大幅に社員を増員できるはずもなく、人手不足のなかで多数の個人ファンクラブを公式運営できるとは思えません。
そしてそもそも阪急阪神HDや劇団にしてみれば、何かと便利な”私設ファンクラブ”を 公式にするつもりも解体するつもりはないのかなと。
おそらくこれまでと変わらずその存在を認めないままに存続させるんでしょうね。
そして気になるのは、雇用形態が変わることでファンクラブで得た収益がどういう扱いになるのかということ。副業扱い?まさか劇団の収益に?
いずれにせよ法人化することで生徒に不利益が生じるなんてことはあってはなりません。
宝塚歌劇団の株式会社化がカタチだけの改革ではなく、生徒やスタッフの労働環境改善に繋がることを願っています。