宝塚歌劇とJRのコラボ企画『推し旅』に当選し、千秋楽間近の星組公演を観ることができました。
観劇の感想に入る前に、宝塚ファンのお行儀の良さを再確認した話しをさせてください。
「推し旅」は新幹線丸ごと貸切運行ということで約1200名が参加したわけですが、混乱は一切無し!
それどころかチケットの受け渡しや車両乗りこみなど、全員が時間厳守で行動されていたのはもちろん、車内はいたって静か。
感心したのは東京に着いて改札までの道のりで、指示がなくとも自然に2列で歩いていたことです。
推し旅の担当さんも「噂には聞いていましたが宝塚ファンの統制力って本当にスゴイですね」と感心しておれらました。
【小声】元々キチンとした方が多いうえ、みなさん幕間のトイレ並びや会活動(入出待ち、チケット出し、お茶会)等で訓練されてますからね。
『推し旅』ツアー&アドリブ
前置きが長くなりました。
約半数が『推し旅』ツアー参加者ということで、アドリブは電車一色!
一座の場面で南北先生(美稀千種)が出門(礼真琴)に電車の運転手をやるよう突然の指示。
組長のムチャ振りに「はいはい、わたしが運転手ね」と機械を操作するフリをして「出発ーーっ!」とノリノリの礼さん。そんな礼さんの後ろに一座のメンバーが一列に並んでシュポシュポ電車ごっこが始まったもんだから客席大盛りあがり。
舞台上をグルグル回っているうちに完全に ”止め時”を失った礼さんたち、もう笑うしかありませんよね。キャストも客席もただただ笑って幸せ空間。こんなに自由に舞台に立っている礼さんが見られて感無量でした。
桜姫のアドリブは「わたしの夢は出門様と旅行すること〜」で、詩ちづるさんがあんまりにも可愛く言うもんだから、礼さんも思わずニヤリ。
【余談】トップさんが退団するタイミング(コロナ前まではムラと東京の間)で行く組旅行、実現したのかな?
ショーのアドリブももちろん電車にちなんだもの。
礼「(超早口で)東海道新幹線限定、伊勢エビ味チップスタァーー!」
暁「(キメ顔で)う、ま、い!」
暁「(キザって)塩味も~」
礼「(ドヤ顔で)あるよっ!」
礼さんも暁さんもノリノリで楽しかったです。
お二人の宣伝効果かしら?SNSによるとその日は伊勢エビ味のチップスターがバカ売れだったとか。
礼真琴が加入?友の会貸切公演アドリブ
そして翌8月3日は友会で当てたチケットで ”生” 礼真琴さんを見納めてきました。
アドリブ報告の前に一つだけ。
ムラよりも礼さんの色気がアップしていてドキドキ。とくにケガを負った出門をつばきが介抱するシーンは おふたりの距離が近くなって発する湿度も上がりましたよね。何気ないしぐさと会話のなかに宿る色気と艶めかしさはまさに男役の集大成。むちゃくちゃカッコよかったです。
かつては苦手意識のあったアドリブも楽しそう。
組長は礼さんにジョージアンダンスを踊らせたかったようですが、伝わらずグダグダ。だけど礼さんは焦ったりフォローしたりすることなくグダグダを楽しんでいて、「11時から(ダンスなんて)やるもんじゃねーな」という組長の捨て台詞に大笑いしていました。
友の会貸切ということで、冒頭から「いえもんたま~、いっしょに友の会に入ろーよー」と俵蔵(輝咲玲央)の圧がスゴイ!笑。
根負けした礼さんがついに「分かった、入る、入る」って言ったもんだから客席拍手喝采!
【小声】素朴な疑問、OGって友会入れるの?笑
すっかり礼さんのバディが板についた暁さん、アドリブの掛け合いもバッチリです。
礼「(キメキメで)宝塚友の会に入ったら〜?」
暁「(キザろうとするも笑いが込み上げ)友だち100人できるかなっ?」
礼「(笑顔で)もう友だちだ〜」
暁「(やりきった顔で)イェイ!」
大いに笑ったあとは、大いに泣くのがトップの退団公演。
暁さん、極美慎さん、天飛華音さんをはじめみんながポロポロ涙を流しながら歌っている『青い星』。
昨夜参加したあるジェンヌさんのお茶会で「組子はみんな礼さんを誇りに思っていて、一緒の舞台に立てることが幸せ。毎日礼さんとの時間を大切に過ごしている」という話しを聞いたばっかりだったのでいつにも増してグッときました。
だれかに憧れることの尊さと、だれかに憧れられることの尊さ、その両方を教えてくれた礼真琴さん。
ながい宝塚生活も残り1週間ですね。組子たちに囲まれて幸せな気持ちで千秋楽を迎えられるよう願っています。