宝塚星組『恋する天動説』観てきました。
暁千星さんと組子&客席とのコール&レスポンスで幕が下りた瞬間、客席に広がる多幸感。「誰も傷つかない、誰も死なない、ただただハッピー!」というお気楽ミュージカルでした。
以下、ネタバレ無しで感想を綴ります。
暁千星&詩ちづるお披露目・星組『恋する天動説』感想
人違いから始まるドタバタ劇という、コメディの王道を行く展開。「殴り合ったあとでダンス対決?」というツッコミどころはありますが(笑)、まぁ楽しいしハッピーだからよし!お披露目ですから。
主演の暁千星さん。最近の重厚な役どころも素敵でしたが、やはり彼女には「心根が優しい等身大の青年」が本当によく似合います。モッズコートをスタイリッシュに着こなし、バイクに跨る姿は、まさに現代のリアル・プリンス。
お芝居の延長線上で繰り広げられるダンスシーンも多く、暁さんの身体能力の高さを再確認。ショーもハードなのでケガのないよう祈ります。
そして、ヒロインの詩ちづるさん。お嬢様でありながらレーサーという、ともすれば突飛に見える設定を、持ち前の品の良さと確かな演技力で見事に成立させていました。どの衣装も驚くほど似合っていて、とにかく可愛い!暁さんとの並びも芝居の相性も非常に良く、星組の中心を担うコンビとしての確かな手応えを感じました。
新たな風を吹かす瑠風輝
今作のスパイスとして欠かせないのが瑠風輝さん。革ジャンを羽織った彼女が登場した瞬間、劇場の空気が一気に『HiGH&LOW』を彷彿とさせていたのは笑いましたが、瑠風さんの落ち着いた芝居が星組のワチャワチャ感を落ち着かせて見やすくしてくれてるんですよね。
暁さん演じるアレックスと、瑠風さんの役が、じつは幼なじみだったという設定も胸アツ。二人の信頼感が伝わる監獄のシーンの二人芝居は必見!
そしてバイクに跨った際の足の長さが異次元すぎるビジュアル。この二人の並びが見られただけでも、チケット代以上の価値が!笑
そして客席を沸かせる「星組コメディ部隊」の層の厚さ、脇を固めるメンバーも、星組らしい個性が光っていました。
その他キャスト感想
天飛華音さん&稀惺かずとさんは暁さんの仲間役が板についてる。ところどころコメディを担当することろも『間』が完璧!ふたりの器用さが光りました!ただ、3番手&4番手役にしては役の比重的に物足りないかも。ダンスはむちゃくちゃカッコ良かったです。
大希颯さん:本物の「アレックス」役として、今回も客席の笑いを独占!「またこんなおとぼけ役?」と思いつつも、あの愛くるしさと上手さを見せつけられると、ファンとしては降参するしかありません。
乙華菜乃さん:勝ち気でチャーミングな令嬢役。彼女の突き抜けた明るさが、作品のコメディ要素を一段引き上げていました。
朝水りょうさん:周囲がおとぼけキャラで溢れる中、渋さと格好良さで物語の根幹をピリッと締める、その「締め役」としての立ち姿に惚れ惚れしました。
碧海さりおさん:なりすましを画策する役どころながら、滲み出る「良い人感」。碧海さんにしか出せない味に癒されます。
舞台装置の進化と今後の期待
今回驚いたのは、車やバイクが実際に舞台上を走り回る演出の多さです。運転シーンが何度も出てくるため、生徒さんたちの段取りの苦労は相当なものでしょう。とはいえ、あの疾走感が物語の爽快感を倍増させているのは間違いありませんので、舞台機構のトラブルがないことを願うばかり。
今日は朝美絢さん瀬央ゆりあさんがご観劇で、「ボー・ブランメルにスーツを作ってもらいたいなぁ」なんていう暁さんのアドリブもありましたが、千秋楽までさらにアドリブが進化しそうですね。