華世京 伝説の新公!雪組『ポーの一族』

雪組の『ポーの一族』新人公演を配信で観劇しました!

新公の域を完全に超えたクオリティに大拍手!

雪組新人公演、もうひとつの『ポーの一族』

過去、スーパー御曹司の新公は『御曹司の、御曹司による、御曹司のための新公』になりがちでしたが、いやいや、キャスト一人一人が役の輪郭をしっかりと際立たせているだけでなく、全体としてのまとまりもよく、『もうひとつのポーの一族』を確立。

花組版でも外部でも雪組本公演でもない、また違った魅力のある作品に仕上がっていたと思います。

演出担当の熊倉先生の構成も見事!前半の村人がポーの村を襲うシーンをバッサリカットしつつも、作品の持つ美学や切なさはしっかりとキープ。カット部分は説明セリフで埋め、物語の流れに一切の違和感を与えない計算し尽くされた仕上がりに。もう少し工夫すれば地方公演にも持っていけるかも?なんて思ったり。

圧倒的存在・華世京エドガー

主演のエドガーを演じた華世京さん。ムラ(宝塚大劇場)の新公を見た人に『明日海りおと朝美絢のハイブリッド型エドガー』と大絶賛されていましたが、東京はさらに進化。レジェンド二人の良さを踏襲しつつ、さらに独自の解釈を加えた芝居で、もう、凄いなんてもんじゃなかったです。

漫画のような人外的表現に、宝塚らしい麗しの美、そして血肉の通った熱い雪組芝居が融合した見事な役作り。存分に聴かせる歌唱力と落ち着いた立ち居振る舞い、さらに、ここぞという場面で流す涙のタイミングまで神懸かっていて、出来過ぎでは?笑。画面の前で平伏しました。

昨今、多くの人にチャンスを求める声が大きくなり、御曹司といえど主演回数を重ねることが難しくなっていますが、やはり真ん中に立たないと学べない帝王学がある。実力も才能もある人に更なる研鑽の場を与えることの意味は、個人的な技術力アップはもとより、みんなに作品の方向性を示し、導き、まとめるリーダー的度量を広げることにあるのだと思います。

その点、雪組は迷いなく『ひとりっ子政策』を打ち出しているわけですけど、華世さんはバウ主演を経ての3回目の新公。プレッシャーが重くのしかかるなか、素晴らしいリーダー力を発揮し、また大きな存在になりました。彩風咲奈さんが客席で見守られていたそうです。

主要キャストたち

ヒロインのメリーベルは、研2で大抜擢された澄花まいさん。ブロンドヘアとフリフリの衣装がよく似合っていて、彼女が画面に映ると思わず口角が緩んでしまうくらい可愛かったです。本人の緊張と役の怯える姿が良い意味でリンク。こういう無色透明の純真無垢系の娘役さんって居そうでいないので大切に育ててほしいな。

アランの律希奏さん、漫画から抜け出してきたような透き通るような美ビジュアル。抜けの良い声が小気味よい。少し幼さを残した役作りが華世エドガーとの年齢差を感じさせ良かったです。

シーラの白綺華さんは、とにかく声が美しくて台詞も歌も聴き惚れました。できることなら『ゆ〜るりと〜』も歌ってほしかったな。ポーツネル男爵の霧乃あさとさんは、主要キャストとして、長の期として、舞台を丸ごと包み込むような安心感を与えていました。

で、ファンの間で一番の話題をさらったのが…

そのほかキャスト

ブラヴァツキー役の華純沙那さん。別箱ヒロイン経験者の彼女が、可憐な要素を全て封印して挑んだブラヴァツキー、想像以上にインパクトがありました。一瞬華純さんだと分からない妖怪メイクにお婆さん歩き。路線として葛藤があったかもしれませんが、作品における役作りは大正解!ここまで振り切ってやってくれると気持ちが良くて、ますます彼女を応援したくなりました。

一方、宝塚の娘役が得意とするジェインをそつなく上品に演じたのが星沢ありささん。ワガママと憐れみのバランスが難しいマーゴットで新境地を開いた音綺みあさん。

こうしてみると、雪組はヒロイン候補がひしめいていますね。

男役は、爽やかなビジュアルと滑舌の良さが気持ちの良いバイク役の水月胡蝶さんと、なにかと迫力たっぷりの苑利香輝さん(クリフォード役)が目を引きました。

伝説の誕生

106期率いる今回の新人公演は、後々振り返ったときに、『伝説の新公』と呼ばれる素晴らしいものになったんじゃないでしょうか。

下級生の成長著しい雪組。これからの舞台も楽しみにしています。

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