ますますエスカレートしていく報道合戦。
本日10月25日に報じられた週刊文春電子版には、宙組の生徒の死を受け、月組の稽古場で話し合いがなされた時の音声が公開されました。
文春第4弾は宙組と月組
理事長をふくむ3名の肉声
文春の小見出しには「間違った本人が悪いんです」と、月組組長が言ったとされる言葉にビックリしましたが、
読み進めると受け取る印象がガラッとかわりました。
組長「自分が言われたときに嫌だったなと思ったことは下級生にもしないほうがいい。間違ったら間違った本人が悪いんです。上級生の教え方が悪いかもしれないけれど、間違った本人が悪い。何でも全部教えてもらうんじゃなくて、自分たちで考えることをして、ちゃんと行動をできるようになってほしい」
組長「私たちの時代にはなかった規則が今はあったり、無くしたのにまた復活した規則もあります。変えていくべきことは変えて、組として必要じゃないものは全て排除したい」
この発言を聞くかぎり、長年劇団に在籍している上級生としても、組を率いる組長としても、まっとうな発言だと思います。
そして亡くなった生徒さんの同期が苦しい胸の内を勇気を出して打ち明けました。
生徒が感じている温度差について
同期「組長がおっしゃったように(劇団の悪しきしきたりを)改善していくチャンスだから、そのために集まったと思ったんです。でもあまりにも(人によって)温度差が違うのがすごくショックで、(泣)正直、真剣に捉えていない人もいるなって思いました」
記事には『温度差が広がっていた』とありますが、
大きなショックを受けている下級生と、比較的冷静な上級生の間に温度差が広がっているということでしょうか。
劇団の悪しきしきたりについても、受験スクール時代から厳しいことばを投げかけられることに慣れ、
入学してからも上級生の厳しい指導に『こんなもんだろう』と受け入れて過ごす生徒と、
『その指導はいき過ぎではないか』『この規則に何の意味が?』と疑問に思う生徒の温度差は相当なものだと思います。
犯人探しはやめて
タカラジェンヌたちがよく言う『愛のある指導』ですが、これほど曖昧な定義はありません。
元タカラジェンヌは「あの厳しさがあったからスターになれたと過去の言動を肯定して美化してはいけない」と苦言を呈しています。
やはり音声データの発信は活字とちがって臨場感があり、酷いハラスメントを改善しようとする生徒の声が心に訴えかけるものがありました。
ただ、録音してデータを流したのは誰か?と内部で犯人探しにならないことを祈ります。
宙組について
宙組についての報道もありました。
劇団レッスンに参加したトップスターが組子たちに「頑張ろう」と笑顔でガッツポーズをおくったというもの。
この行為はふつうに受け取ると美談なのですが、
『組子たちはトップの顔色をうかがっていた』と、なにかと悪い方向へ誘導するような文章に違和感を覚えました。
しかしこれが本当だったら大問題だという内容も。
体調不良者が続出したにも関わらず、某上級生が「劇団にも外部にも絶対に言うな。体調が悪くても出ろ!」と箝口令を敷き、
39度の熱があるにも関わらず舞台に立たされた生徒がいたのだとか。
劇団はこの件に関して完全否定しています。
宝塚が6組に?
今回の報道でいちばん驚いたのは、宙組では30名以上にもおよぶ退団希望者が出ていること、ではなくて…
劇団幹部から「その退団者を集めて もう1組つくって宝塚を6組にしよう!」という発言があったことです。
ウソですよね?
もし本当なら呆れてことばが出てきません。
ほんと、次から次へと有ること無いこと…宝塚をめぐる報道合戦が加熱していますが、
こうしている間にも劇団内では生徒の心情に寄り添ったヒヤリング調査が行われ、良い方向に進んでいることを願うばかりです。