悲しい出来事から半年という長い時間を要し、ようやく劇団とご遺族との間で合意書が締結。
それから3日後の本日3月31日、宙組の退団者が発表されました。
宙組・年度末退団者発表
103期と106期の退団
【宙組退団者】
彩妃花さん (103期)
葉咲うららさん (106期)
葉咲さんは『カジノ・ロワイヤル』でエトワールを務めた歌うまジェンヌ。
トップコンビの退団公演(1本物)のエトワールは次期トップ娘役がやることが多いなか、
みごとにエトワールを勝ち取り、これからの活躍に期待されていました。
106期といえば音楽学校時代に上級生(本科生)からの厳しい指導(いじめ)に遭い、
すみれ寮のバルコニーから飛び降り自◯を図った生徒がいた期です。
不幸中の幸い、その生徒は一命を取り留めましたが、
「口外しないように」という学校側の対応も含め、葉咲さんら106期生が受けたショックは図りしれません。
そして葉咲さんは『カジノ・ロワイヤル』の新人公演で亡くなられた生徒さんの役をやっていたこともあり、
今回の件でいろいろツライ思いが重なったのかなと。
彩妃さんは亡くなられた生徒さんと同期(103期)です。
ふたりは同郷で 同じ学校出身。仲が良く、入団も組配属も一緒という奇跡のめぐり合わせ。
そんなふたりが新人公演の長の期になったとき、まさかあんな過酷な労働を強いられることになろうとは。
大好きな同期が、自分が一人になってしまうことを心配して退団を遅らせたと知ったときの彩妃さんの心情を思うと胸が詰まります。
なんども調査に応じたでしょうし、その心労はいかばかりか。
今はただゆっくり心と身体を休めてほしいと思います。
そして残された亜音有星さんについても、しっかりと精神的フォローがなされることを願います。
宙組生の決断
異例の年度末退団発表となったわけですが、
個人的に思うに、おそらくお二人ともずっと前から退団の意志を示していたのではないかと。
しかしご遺族との合意がなされない状態で103期の退団を発表すると、またあらぬ憶測が飛び交うのは目に見えています。
それを避けるために劇団が合意書締結の後に発表することにしたのだと想像します。
じゃあ30名にも及ぶと報じられた退団希望者は今後どうするのでしょう。
報道があったときから、劇団がパワハラを認めご遺族と合意に至るなど、状況は大きく変わりました。
なので組子たちの心境に変化があったとしても不思議ではありません。
これで組が変わると期待した人もいたでしょう。
ですが、理事長が会見で、『責任を個人に背負わせることはなく、現体制での公演再開を予定している』と宣言。
これを組子たちがどう受け止め、『残る』『去る』、それぞれどういう決断を下すのか。
誰がどんな道を選ぼうと応援しようと思ってはいますが、
これから宙組に関するニュースが出るたびにいろんな感情が渦巻くんだろうなと。
最後になりましたが、彩妃さんと葉咲さんのこれからの人生が穏やかでありますよう心から願っています。