3月26日夜、宙組の生徒さんが亡くなられた問題について新たな報道がありました。
宙組上級生パワハラ謝罪の報道を受け
謝罪の意向はあれど…
宝塚歌劇団の宙(そら)組に所属する女性(25)が死亡した問題で、パワーハラスメントをしたとされる上級生らが遺族に謝罪する意向を示していることが、関係者への取材でわかった。阪急阪神ホールディングス(HD)の角和夫会長(74)は遺族に直接謝罪する意向を持っている。関係者によると、角会長が上級生から預かった謝罪文を遺族に手渡す方向で検討しているという。
読売新聞オンライン
妹さんの手記に涙した記者会見から約1ヶ月。
宙組は110周年の目玉として予定されていたスクエニさんとのコラボ『ファイナルファンタジーXIV』が白紙になり、
その代替公演を行うと予告したものの、3月末になっても発表される気配がありません。
今回の話し合いにしても、またまた行き当たりばったり感が否めず。
というのも、驚くべきは謝罪の方法です。
謝罪方法についての疑問
『(劇団側は)上級生が書いた謝罪文を角会長が預かり、ご遺族に手渡す方向で検討している』
てっきりパワハラを行ったとされる上級生がご遺族に直接謝罪するのかと思っていましたが、そうではないんですね。
たしかご遺族側は阪急阪神ホールディングスの会長である角氏とパワハラを行った上級生たちの直接の謝罪を求めていたハズです。
なのになぜ劇団側が文章で済ませる方法で事を進めようとしているのかが謎です。
果たしてそれで本当に誠意が伝わるのでしょうか。
パワハラどこまで認める?
そしてご遺族側が求める15項のパワハラについて、劇団と上級生がどの程度認めたうえでの謝罪なのかも重要です。
だって前回の話し合いでは、第三者委員会も立ち上げず、劇団の息のかかった弁護団の聞き取りで済ませた挙げ句、
「本人がパワハラをやっていないと言っているからやっていない」と結論づけたのですから。
前回のご遺族側の記者会見での発言にもあったように、「劇団はスポンサー付きの生徒をかばう意識が強い(弁護士の言葉)」。
「劇団は、生徒を守ることを大義名分のようにして、パワハラを行った者を擁護していますが、それならば、目撃したパワハラを証言してくれた方々も、姉と同じ生徒ではないのですか。【生徒】という言葉で曖昧にしていますが、パワハラを行った者は、れっきとした社会人であり、宝塚歌劇団は一つの企業です(妹さんの言葉)」
ご遺族の悲痛な叫びを受け止め、今度こそ劇団が真摯に向き合ってくれることを願っていますが、
悲しいかな、この半年の劇団の動向を見るかぎり、進展を匂わせる報道を読んでも、到底解決に向かっているとは思えないんですよね。
パワハラを行ったとされる上級生の処遇、それに伴う人事改革は避けられないところまできているのに、
この期に及んでもまだいろんな『あわよくば』が見え隠れしているように思います。
もうすぐ来年度の『おとめ』が発売される頃でもありますし、初舞台生の組配属もまったなし!
公演だけでなく人事面においても期限が迫ってきています。
迫りくる期限
このままでは組替えを行うこともできず、宙組だけでなく宝塚全体に歪みが出てくるでしょう。
そしてなにより一刻も早い問題解決が望まれる理由は、問題が長引けば長引くほど多くの人がツライ思いをするということ。
「これ以上姉と私たち遺族を苦しめないでください(妹さんの言葉)」
ご遺族の苦しみは想像を絶するものがあります。
報道の内容はどこまでが本当かは分かりませんが、
近いうちにご遺族側から今回の協議の内容について報告があるでしょうから、静かに待ちたいと思います。