稲葉先生演出によりセリフや歌詞が一新された『新生GUYS AND DOLLS』(←初日感想)
本日はかなりの席が団体客で埋め尽くされていて、その年配客たちにいちばんウケてたのが意外にも地下のクラップシーンでした。
賭けに負けたビッグジュール(英かおと)がみんなに言い掛かりをつける度に大きな笑い声。
とくに、目のないサイコロ を ”5” だと言い張るシーンは爆笑で、客層によって毎回笑いどころが違うのが面白い作品だなと。
【小声】じつはこのシーン、改正版でも長尺のままで間延び感が否めず、もう少し短くてもいいのに!なんて思ってたんですよね。すみません。
彩海せらアデレイド感想
さて本日の役替りアデレイドは彩海せらさんでした。
ビジュアルは ”男役がやる女役” という違和感ゼロ。パープルのドレスがよく似合っていてとにかくキレイ。だけどただキレイなだけでなく、ショービジネスの世界で何年もセンターを張ってきた貫禄みたいなのが出ていてよかったです。
声も男役のときと大きく変えず自然体。
注目の歌はというと、ただ歌いこなしているだけでなく、ちゃんと”芝居歌”になっているのが流石だなと。
霧矢大夢さん、礼真琴さん、望海風斗さん(東宝版)ら歴代の男役アデレイドたちに引けを取らない見事な歌唱力に舌を巻きました。
風間柚乃さん演じるネイサンと年齢差を感じさせない年増女的な役作りも大正解!
ネイサンにメロメロというより、ネイサンという人をよく分かっていて、言うことは強めにバシッと言うし、ここぞという時に ”可愛さ” を出して こちらに注目させるツボを心得ている感じ。
彩海レイドと風間ネイサンは、互いに対して『恋』というより『愛情』が多めな印象。
彩みちるアデレイドの『トキメキの恋が継続中』とは違って、彩海レイドは『すでに長年連れ添った夫婦感』が出ていて両者の違いが面白かったです。
で、2幕は彩みちるさんにプチハプニング!
彩みちるにハプニング
娘役さんのダンスシーンで、踊っている彩さんの帽子がズルっと落ちかけてヒヤリ!
あわてて帽子を手でおさえ、そのまま結構はげしいダンスを笑顔で踊りきった彩さんのプロ根性にあっぱれです。
で、そのあとすぐにガヤ芝居に突入するので帽子は舞台上で直すしかないんですが、鏡もないですし、ピン?で固定しようとするもうまくいかず。
それを見たダンサー仲間である白雪さち花さん(ミミ)が「わたしが付けてあげる」みたいな小芝居をしながら寄ってきて彩さんの帽子と格闘。
だけどこの帽子が手強かった。
もうひとりダンサー仲間(名前分からず)が手伝いに入るも、なかなか固定できないの。
ほかの娘役さんたちも「どうしたの?」みたいな感じで集まってきて、こうなるともう 舞台の片隅で行われている『帽子事件』から目が離せません。
みんなの祈りが通じたのか、その後ぶじに彩さんの帽子は付いたわけですが、付いた瞬間、まわりの娘役さんたちから拍手!
白雪さんにあたまをナデナデして髪型を整えられながら満足そうな表情の彩さんが可愛くて、思わず笑ってしまいました。
そのあともしばらくみんなでワチャワチャして、舞台の一角が女子会みたいになっていて微笑ましかったです。
もちろんこんなハプニングは無い方がいいんでしょうけど、こういう場面を目の当たりにする度にどんなときも役として舞台に立つ姿や、みんなで助け合う姿に感動するんですよね。
本日もいろんな意味でハッピーな月組観劇となりました。