男役から娘役に転向したジェンヌに思うこと

男役から娘役に転向したジェンヌに思うこと 月組

大きな衝撃を与えた月組の大量退団者。

組長の退団にともなう管理職人事については前回の記事に書きましたので↓

今回は、蘭世惠翔さんをはじめ
男役から娘役に転向したジェンヌさんについて思うことを記します。

男役から娘役に転向したジェンヌたち

【男役から娘役に転向したジェンヌ】
大湖せしる(88期・研11で転向)
純矢ちとせ(89期・研3)
愛希れいか(95期・研3)
音咲いつき(96期・研7)
愛海ひかる(100期・研7)
天紫珠李(101期・研3)
蘭世惠翔(102期・研4)

近年、男役から娘役に転向したジェンヌさんをみると、転向した学年もその後の活躍にも一貫性がないことが分かります。

別格中の別格・大湖せしる

男役で新公主演まで果たした大湖さんが、男役10年という節目を越えて研11で娘役に転向されたときは本当に驚きました。

熱心に応援されていたファンは複雑な思いがあったのではと推測いたします。

大湖さんの転向は『贔屓の男役が娘役になったどうする』という問いを宝塚ファンに投げかけました。

高学年で転向したからこそ破格の扱いを受け、別格中の別格として活躍

退団後もいろんな舞台に出演されています。

異例のスピード出世・愛希れいか

愛希さんは研2で「THE SCARLET PIMPERNEL」の少年ルイ・シャルル役に抜擢。

一躍注目の的となりました。

しかし研3で男役から娘役へと転向し
転向後初となる公演「アルジェの男」で新公初ヒロインに大抜擢。

新公ヒロイン
バウ・東上ヒロイン
2回目新公ヒロイン

2011年はヒロインを総なめ

新公初ヒロインから一年後にトップ娘役就任という異例のスピード出世。

『なにがなんでも愛希を上げる』という劇団の本気を見た一年でした。

そして龍真咲さんと珠城りょうさんの相手役を務め、女帝として伝説化しています。

愛希さんほど転向がうまくいった例はありません。

そしてそんな愛希さんの背中を見て育った天紫珠李さんと蘭世惠翔さんが…

別格へ・天紫珠李

天紫さんは2018年に転向し、愛希さんプレ退団公演『愛聖女』で娘役2番手に抜擢。

当時、劇団の推し具合がスゴかった。

素敵なダンサーですし、『第二の愛希れいかに』との期待が込められていたのでしょう。

新公や東上でヒロイン経験を重ねていくうちに歌唱力もアップ。

月城さんの次期相手役かと思われましたが、破線上に名前があがらないことや、そもそも海乃さんの任期がまだ続くことから、その可能性は低くなりました。

しかし、ヒロインもできて脇にも回れる別格へと移行しつつあり、役の幅を広げている印象です。

転向しなかったら・蘭世惠翔

男役だろうが娘役だろうが、ひときわ華やかなオーラを放つ蘭世さん

初舞台のときからお化粧が上手で、明日海りおさんに似ていると話題になりました。

フェアリー系スターになるのかなと思っていましたが、娘役に転向。

「さぁ、これから蘭世惠翔が上げられるぞ!」と誰もが思ったことでしょう。

しかし、待てど暮らせどヒロインの知らせはなく…

星組の某有名人のお嬢さんを大切に上げていっているように、蘭世さんもゆっくり上げられていくのかと見守ること数年…

まさか最後までヒロインが回ってこないとは。

蘭世さんのヒロインを一回でもいいから観てみたかったと残念な気持ちでいっぱいです。

『グレート・ギャツビー』の歌手がすばらしかったので、ラスト公演では歌のシーンがるといいですね。

娘役に転向したすべてのジェンヌさんにいえることですが

転向する勇気

男役のまま宝塚人生を全うする生き方もあったのに、娘役へ転向はとてつもなく勇気がいることだったと思います。

転向後の出世も約束されず、娘役は平均在団年数も短い。

それでもあえて娘役に転向するという選択をした彼女たちは、もともとの娘役さんとはまた違った魅力があります。

コロナ以降まだ転向されたジェンヌさんはいませんが、いずれまた現れるでしょう。

男役であれ、娘役であれ、転向であれ、ご自身が納得して選び、幸せな宝塚人生を歩まれることを願うばかりです。

ご卒業を決めた蘭世さんが笑顔でラスト公演を完走できますように。

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