月組「グレート・ギャツビー」感想・月城かなと、海乃美月、鳳月杏

月組ギャツビー感想 月組

月組大劇場公演
「グレート・ギャツビー」
マチソワしてきました。

小池先生が芝居合戦を期待する月組。

行間を埋めるお芝居をさせたら天下一品です。

セリフ回しが丁寧で、一幕が終わった時点で5分押し。

そして二幕も5分押し。

トータル10分も長くギャツビーの世界に触れられ、なんだか得した気分。

貸切公演を含むマチソワ感想をお届けいたします。(長文です)

ネタバレありですので読み進めご留意ください。

まずは英真さん、おかえりなさい。

すこしほっそりされたように多いますが
声のハリも巧みな演技も以前と変わらず。

実父としてギャツビーの葬儀に参列し
ニック(風間)相手に息子自慢する姿に泣きました。

フィナーレでもひときわ大きな拍手が送られ、笑顔でこたえられていました。

「グレート・ギャツビー」

「グレート・ギャツビー」は
宝塚ファンにはおなじみ、禁酒法時代のアメリカが舞台。

格差社会、不倫、男尊女卑、暴力など、

現代のモラルからいうと、アウトなことが多い時代なので、見ていて苦しくなるシーンもあります。

しかし、月城さん演じるギャツビーの一途な想いに心惹かれ、何度も観たくなるんですよね。

別箱で成立していた「グレート・ギャツビー」を大劇場で上演するにあたり、

新しく追加された場面や盆回しの多用など、さまざまな点が改変されていました。

その結果、歌のシーンもダンスシーンも増え、組子の活躍の場があたえられていて良かったです。

夢奈さん、蘭世さん、彩海さん、きよらさん、英さん…

たくさんのキャストに歌が振り分けられて、それぞれ個性豊かな声を響かせています。

各場面、バイトする組子を見つけるのも楽しい。

千海さんは、警視総監に、ゴルフ場のキャディに…いったい何役されているのでしょう。

月城かなと・ギャツビー

ギャツビーを演じる月城さん
いつもとは少し感じが違います。

ギャツビーは男役が憧れる役なだけあって、芝居上手な月城さんにとっても、やりがいのある役だったよう。

いつもの憑依型ではなく、とくに「男役の型」を意識して演じているようで、とにかく一つ一つの所作がいつも以上に丁寧。

スーツの着こなし、タバコの吸い方、
コートの羽織り方、お酒の飲み方、
ポケットに突っ込む手の角度、キスの仕方…

自然にやっているというより、すべてが緻密に計算された動きのように思えます。

かといって、血が通っていないわけではなく、月城ギャツビーはむしろ熱い。

どんなに脅されようと、
「ドラッグには手をださない」
という信念は絶対に曲げないという凄み、

デイジーをめぐって、トムに殴りかかろうとする勢いは迫力満点でした。

かと思えば、デイジーと再会するときに
おめかししてピンクのスーツに身を包み、
バラの花束をもつ姿はやさしい王子様そのもの。

デイジーが家に来てくれたのが嬉しくて、はしゃぎながらシャツをバラまく姿が微笑ましい。

ことが済んだあと、デイジーのネックレスを留め、自分のネクタイを気だるく締める流れが最高にカッコ良くて悶絶しました。

デイジーと結ばれた幸福と、今度はいつ会えるのかという不安が入り混じる気持ちが、ネクタイの所作ひとつで伝わってくるの流石だなぁ。

軍服を着て登場するシーンは、コロナがなければ客席から登場する予定だったと思われるだけに悔やまれます。

なんども歌われる「朝日が昇る前に」
フィナーレで歌うときだけ、最後の音を上げているでお聞き逃しなく!

鳳月杏・トム

ギャツビーと対峙するトムを演じる鳳月さんも素晴らしかった。

鳳月さんの為に追加された曲
「アメリカの貴族」

自分たち貴族がアメリカを守るんだ!という
使命にかられて歌うトムがステキに見えました。が、

ハンサムで金持ちなのをいいことに
愛人を囲い、その愛人に手をあげる最低男。(言い方すみません)

デイジーとギャツビーの仲を知り、異様なまでに嫉妬し、これが悲劇の始まりに。

自首しようとするデイジーを止めるシーン。
もしかしたら彼なりに、家族を大切にしているのかもと感じさせる演技はうまかったなぁ。
(保身のためかも知れませんが)

鳳月さんの運転する姿がカッコよくて、何回も見られてうれしかったです。

前進もバックも自由自在なあの車は、実際に運転しているの?と凝視しましたが判定できず。

ゴルフ場のシーンで、長い脚をなんども上げるダンスは必見です。

海乃美月・デイジー

初恋相手のギャツビーと、夫のトムとの間で、葛藤するデイジー。

海乃さんは、純粋な初恋の気持ちを持ち続けながらも、現在の生活から抜け出せないデイジーを全身全霊で演じています。

描かれていない5年の間に、夫トムとの生活がどんなものだったのかも容易に想像でき、デイジーに共感できます。

月城さんとのロマンチックなキスシーン(未遂含め)が多いのは嬉しいポイント。

自分の身代わりとなって命を落としたギャツビーの墓に花をたむけるシーンが最大の見せ場なのですが、

感情を表に出さず、ポンと花を投げる姿がとても美しい。

(少女時代のメイクとヘアスタイルは少し工夫が必要かもしれません)

風間柚乃・ニック

デイジーといとこで、トムの友人でもあり、ギャツビーの隣人でもあるニック。

濃いキャラクターの中において、唯一、何にも染まらないホワイトな面を要求される難しい人物だと思います。

風間さんは好演されていますが、油断すると貫禄がでちゃう。笑

本日マチネの出来事。

初対面のギャツビーに経歴を説明するシーンで噛んでしまった風間さんは、思わずほっぺをペシッ!!

素のかわいい風間さんに、客席から笑いがおこりました。

フィナーレ

なんと言っても、男役によるジャケットパフォーマンス。

ジャケットを着るスマートさに学年差がでて興味深かったです。

さすがは鳳月さん、千海さん、光月さん、輝月さん、
最小限のアクションでサラッとジャケットが身に収まるのは、もはや職人技ですね。

初日あけて2日目ということもあり、
マチネのラインダンスで、どちらの脚をあげるのか分からなくなり、一瞬止まってしまった人がいてヒヤッとしました。

ソワレは大丈夫でした。よかった~。

赤い衣装の月城さん海乃さん
ゆったりしたデュエットダンスもステキ。

研3(106期)でエトワールに抜擢された一乃さん、突き抜けるような歌声で胸がスカッとしました。

【余談】
ひとつ正直な感想としては…
月組は暁さんが抜けた今、ショースターの導入、もしくは、組全体のダンスパフォーマンスの向上が急務なのかなと。

ソワレの加美乃元貸切は、アドリブ一切なし。

カテコで月城さんがご挨拶されました。

「これからも皆さまに楽しんでいただける作品がつくれるよう努力してまいります」

月組のお芝居がこれからどんな風に深まっていくのか、はやくも次回の観劇が楽しみです。

その他のキャストにつきましては、次回観劇後に記したいと思います。

長文、最後までお読みくださりありがとうございました。

【追記】
その他キャストの感想を追記しました↓

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