類まれな歌唱力を武器に、雪組トップスターとして宝塚の一時代を築いた望海風斗さん。
退団後もその勢いはとどまるところを知らず、ミュージカル女優賞2冠の快挙を達成。
そしてこのたび、『SPERO』『Look at Me』につづく、自身3回目となるコンサート『HELLO』が行われました。
望海風斗ドラマティックコンサート『HELLO』
セットリスト
ドラマティックコンサートと題された『HELLO』は、東京を皮切りに、福岡、愛知、大阪を周るという大規模なもの。
にも関わらず、どの会場も満員御礼という、現役時代と変わらない人気ぶりはさすがです。
私は大阪会場で参戦したのですが、やっぱり望海さんの歌は気持ち良いのなんのって。
2時間もあのパワフルボイスを全身に浴びたこちらは寿命が伸びたような気になりました。(盛りだくさんなセットリストなので、歌う方はかなりハードでしょう)
【HELLOセットリスト】
・OPENING
・POP STAR(平井 堅)
・真夏の夜の夢(松任谷由実)
・あゝ無情(アン・ルイス)
・お祭りマンボ(美空ひばり)
【メドレー】
・勝手にしやがれ(沢田研二)
・愛は枯れない(ヌードルス)
【洋楽メドレー】
・Top of the World
・The Carpenters
・Money,Money,Money,
・Sir Duke
・Stevie Wonder
・Hound Dog
・Elvis Presley
望海さんは向上心の塊のような人なので、退団直後からいろんなことにチャレンジするのはいいけれど、
正直、選ぶ作品が不評だったり、肌の露出が多い役が続いたりして心配になった時期もありました。
それが今では日本のミュージカルを牽引する大女優のひとりですからね。
またさらに高音域にパワーが増した洋楽メドレーは圧巻!本当にスゴイ人だ。
・摩天楼のジャングル(ワンス・アポン)
・Love Can’t Happen(グランドホテル)
・アマポーラ(ワンス・アポン)
・Look at me
・I Don’t Know How To Love Him(ジーザス・クライスト)
・Waving Through a Window(ディア・エヴァン・ハンセン)
・Queen of the Beasts(イザボー)
・Listen(ドリームガールズ)
望海風斗の思い
望海さんが『Breath』という曲を歌うまえに「昨年の秋に悲しいことがあり…」と、
これまでOGが誰も触れてこなかったあの件について話しを始めて驚きました。
望海「離れているのでなにか言う事はできないけど、人ごとでもない。今の立場でどうすることも出来ず、いろんな思いが毎日グルグル押し寄せて自問自答する日々でした。いままで吐き出せなかった思いをメモに書いてアンジェラさんにお渡ししました。『Breath』はそうやって出来た曲です。皆さんもいまこの瞬間生きているということに目を向けてほしい」
・Breath(望海風斗)
作詞・作曲:アンジェラ・アキ/編曲:武部聡志
・Your Song(Elton John)
望海さんの勇気ある言葉、圧巻の歌、かっこいいダンス…
『HELLO』はそのすべてが心に残るステキなコンサートでした。
なので昨日行われた大千秋楽はさぞかし盛り上がっただろうとレポを心待ちにしていたのですが、
まさかの大事件に心が凍りつきました。
『HELLO』大千秋楽で起こったこと
一般客が舞台上に
その大事件はカテコで起こりました。(以下、情報提供を元に一部修正しました)
前方席に座っていた一般客の一人がずっと手を挙げていて、それを見た望海さんが「どうされましたか」と。
するとその客が「わたし今日誕生日なんです」と答えたのだとか。
そこで終わっていればよかったんですけど、そのあとその客が、「皆さん一緒にだいもんさんに歌いませんか?」と言い出して、
他のお客さんは「???」。
客席とおなじように戸惑っている望海さんや主演者をよそに、
なんとその客がアカペラで『Your Song(ムーランルージュ)』を歌い始めたというじゃありませんか。
そして事件はこれだけで終わらず、とんでもない続きがあるのです。。
なんとその客は歌いながら歩き出し、客席降り用の階段をのぼって望海さんがいる舞台上に!!
えーっ!!スタッフは?警備員はどうしたの??
さすがにここまでくると客席も騒然となり、あわやコンサートが台無しになるかと思われたその時…
その客が「あやちゃん」と歌詞をアレンジして歌っているのを聞いた望海さんが、
「あやちゃんって私のことなんですけどね」と機転を効かせて笑いに変え、場が救われたのだとか。
それ以降は通常どおりの進行がなされ、ぶじに終演したそうですが、
望海さんはもちろん、その場に居合わせた皆さんビックリしたでしょうね。
まさに前代未聞!舞台に客が上がるという、あってはならないことが起こってしまいました。
大事に至らなかったことが救いだけれど、舞台と客席の垣根は無いに等しく、いとも簡単に突破できてしまうことが知られてしまいました。
宝塚では宙組の公演再開が控えていますし、もしものことを想定して警備の強化をはかる必要があるのかもしれません。
さてコンサートを終えた望海さんは休む間もなくまた次の作品へ。
6月20日スタートの『ムーランルージュ』楽しみにしています。