本日は花組大劇場公演『巡礼の年/Fashionable Empire』の集合日。
4名の退団者が発表されました。
タカラジェンヌとしての命は短く
いつかみんな退団していくことは分かっていたハズなのに…
予想もしていなかった飛龍さんや音さんの退団発表にとてもショックを受けております。
花組退団者
【花組退団者】
飛龍 つかさ
若草 萌香
音 くり寿
芹尚 英
2022年9月4日(花組 東京宝塚劇場公演千秋楽)付で退団
飛龍つかさ(98期)
飛龍さんに衝撃を受けたのが
「Beautiful Garden』での代役歌唱。
サマータイムのスゴさに客席でのけ反ったのを覚えています。
歌が上手いのはもちろん
「銀ちゃんの恋」のヤスも素晴らしかったですし、
「マスカレードホテル」の愛嬌ある能勢刑事も大好きでした。
「はいからさんが通る」の牛五郎など
愛されキャラを演じさせたら天下一品。
舞台を降りてもその明るいキャラクターから
「一家にひとり飛龍つかさ」と上級生から可愛がられていました。
そんな弟的存在だった飛龍さんですが、
記憶に新しい「冬霞の巴里」では大人の男をしっかり演じ、
これから花組の舞台をしっかり締める大きな存在になっていくんだろうなと思っていた矢先の退団発表。
98期といえば
きのう雪組の綾凰華さんの大劇場ご卒業を見届けたばかり。
その翌日にまさか飛龍さんの退団を知らされるとは。
ここ数年コロナで宝塚歌劇もいろんなことがストップ。
われわれの感覚もストップしていて
98期は新公卒業したくらいの若手のイメージがありました。
しかし実際は研11。
確実に年月は流れているのですね。
とはいえ退団は早すぎるような気がしてなりません。
音くり寿(100期)
音さんは歌もダンスもお芝居も
全てがプロフェッショナルで
いつもそのクオリティーの高さに驚かされてきました。
まず最初に音さんを認識したのは
「アーネストインラブ」のセシリー。
透明感があって少し甲高い声がおませな少女セシリーにピッタリで可愛かったなぁ。
明日海さんも「あれだけ激しく動きながら歌っても声が全くブレないのはスゴイ」と絶賛されていました。
「花より男子」「マスカレードホテル」の
豹変キャラには背筋が凍りましたし、
「TOP HAT」の世話好き有閑マダムには
”こういう人いるいる!”と共感。
どんな役でもリアリティを持たせられるお芝居の技術に舌を巻きました。
そして人並外れた歌唱力に加え巧みなダンス。
永久輝さんはパーソナルブックの相手に音さんを指名。
「くり寿ちゃんはパーフェクトガールだから絶対良い物ができる」と絶大な信頼をおかれていたのも納得です。
娘役2番手という本来なら不安定なポジションを
華優希時代も星風まどか時代も確固たるものにし存在した音さん。
類まれな才能と実力の持ち主なので
外部でもご活躍されるでしょう。
しかしタカラジェンヌとしての音さんをもっともっと見ていたかった。
若草萌香(99期)・芹尚英(101期)
若草さんは「TOP HAT」で歌手として
その美声を劇場中に響かせていました。
これから本公演でもたくさん歌の場面を任されるのではと期待していたのに、惜しい。
芹尚さんは元禄バロックロックのスリで舞台を軽やかに走る姿が印象的。
まだ若く退団を決意するには勇気がいることだったと思います。
その決断を私たちは受け入れるしかありませんが、
得意のダンスで花組を引っ張っていく存在になって欲しかったというのが本音です。
退団者のみなさん
寂しい気持ちに変わりはありませんが
最後の日まで心から応援しています。
そして退団公演がぶじに完走できますよう祈っております。