宙組大劇場公演『パガド/Sky Fantasy!』初日観てきました。
待ちに待った芹香斗亜さんのトップお披露目初日ということで、開演アナウンスで会場割れんばかりの大拍手。泣きました。
「もう待たせたりしないぞ」という先生方の配慮でしょうか、お芝居もショーも最初から芹香さんが登場して大盛りあがり。
(以下長文です。極力ネタバレは避けていますが読み進めご留意ください)
宙組初日感想「パガド/Sky Fantasy!」芹香斗亜、春乃さくら、桜木みなと
全体ざっくり感想
『パガド』は、1789、シャーロック・ホームズ、ベルサイユのばら、ファントムなど、いろんな作品が混ぜられたような内容で『見たことある感』は否めませんが、
ストーリーはムダなくスピーディーに展開するので最後まで飽きさせず見応えがありました。(ただ、とにかく暗い)
「Sky Fantasy!」は組子総出の客席降りもあって、銀橋もフル活用。とにかく明るく華やかでお披露目にピッタリ。
お芝居とショーは『暗と明』でバランスは良かっと思います。
芹香さんのご挨拶がとても感動的でした。
芹香「辛いときも劇場に来て皆さまのあたたかい空気に包まれると、まだ頑張れる、まだやれることがあると思えました。応援してくださる皆さま、夢にまで見たこの景色を見せてくださって本当にありがとうございました」
『Sky Fantasy!』階段降り・桜木みなと2番手羽根
愛未(エトワール)
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風色・山吹
↓
鷹空(肩羽根)・天彩
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瑠風(肩羽根)
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桜木(2番手羽根)
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春乃(トップ娘役大羽根)
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芹香(トップ特大羽根ナイアガラ)
桜木みなとさん、2番手羽根おめでとうございます。
お芝居ではヒロインを命がけで助けるヒーローをとびっきりカッコよく演じ、ラスト芹香さんとの一騎打ちは迫力満点。(スカステ番組cast‐Aで下級生と挑戦した殺陣が生かされていたように思います)
想像以上に芹香&春乃&桜木のトリデンテはしっくり馴染んでいました。
エトワールの愛未さんはとっても緊張していて、こちらも手に汗握りましたが、なんとか最後の高音ロングトーンはキレイに伸びて『頑張ったね』の拍手。
「Sky Fantasy!」ざっくり感想
ショーは宝塚のお決まりのシーンがつぎつぎと展開されていき華やかでした。
桜木さん、瑠風さん、鷹翔さん、風色さんの銀橋ソロはもちろん、たくさんの下級生にワンフレーズの歌やダンスがあり、みんなパワー全開!
退団する優希さんと花宮さんにはセンターでみんなに囲まれながらソロのダンスがあり、
組替えする天彩さんにはソロ以外にも男役を引き連れるシーンがあったり、とにかく手厚い。中村先生の愛情を感じました。
お披露目なので出番が多くてハードな内容ですが芹香さんの安定感は言うまでもありません。衣装も豪華です。
で、おどろいたのは春乃さん。
ショースターとしての魅力が開花していました。
失礼ながら春乃さんがこんなに歌えて踊れて、さらに踊りながら歌えることにビックリ!嬉しい発見です。
中詰、組子総出の客席降り(音楽はジュピター)は大盛りあがり!
ハイタッチもOKのようで、芹香さん自ら手を広げてタッチしてくださり大感激!一生の思い出になりました。
ほかのジェンヌさんも通路近くのお客さんと笑顔でハイタッチ。
芹香さんはカテコで「客席降りは2階席にまで行けなくてすみません。つぎは皆さん1階席に来てください」と茶目っ気たっぷり。
「パガド」ざっくり感想
カリオストロ伯爵(芹香)は復讐のために自分の能力を悪用し、
さらにはロレンツァ(春乃)に執着するあまり、奇術をつかって恋人同士(春乃&桜木)を引き裂くという、宝塚のトップが演じるにはダーク過ぎる人物。
舞台経験豊富な芹香さんが、カリオストロがそうせざるを得なくなった背景を説得力をもって演じていますが、
2番手が王道ヒーローなので宝塚的には違和感が拭えません。(芹香さんの正統派二枚目はいつ見られるのでしょうか)
芹香さんと桜木さんの『影と光』の対比は見事なんですけどね。
【正直感想】カリオストロが自分のことを好きって言うゾロイダ(山吹)を思いっきり平手打ちするのは正直やり過ぎかなと、ゾッとしました。で、もう一つ。組替えが決まっている娘役さんに、王妃になる夢が破れたあげく主人公に追い出されるという演出はもう少しソフトにする配慮があってもよかったのにと思わずにはいられませんでした。
春乃さんはマリー・アントワネットと、その替え玉として利用されるロレンツァの2役。
マリーの時には頬にホクロを書いて分かりやすくしていましたが、ホクロが無くても演技だけでも充分伝わったように思います。
芹香さんとも桜木さんとも似合わせることができてステキなヒロインでした。
憎々しいまでの悪役を演じて新境地を開いたのが瑠風輝さん。
その瑠風さんと結託するワルを苦々しく演じた風色日向さん。
カリオストロの仲間で明るいキャラを演じて目立っていたのは鷹翔千空さん。
ゆいいつのコミカルシーンで笑いをかっさらっていったのは真白さんでした。
山吹さんはカリオストロに思いを寄せ、彼を悪の道から救うために奔走する健気な女性(ゾロイダ)を好演。
ラストのネタバレは避けますが、どこかで見たことがあるような結末でした。
新生宙組スタート
新トップコンビ誕生を劇場で見届けることができて胸がいっぱい。
新生宙組は今がチャンスとばかりに下級生もギラギラしていて、とても良いスタートが切れたように思います。
芹香さん率いる宙組がこれからどんなステキな組になるのかとっても楽しみです。
長文、最後までお読みくださりありがとうございました。