なんかすみません!月組感想「ゴールデン・リバティ/PHOENIX RISING」

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大雪の韓国より何とか無事に帰国しました。

ということで観劇からずいぶん経ちましたが、月組新トップお披露目公演の感想を記したいと思います。

以下ネタバレありですので読み進めご留意ください。

ごちゃごちゃ!『ゴールデン・リバティ』

脚本が雑

お芝居の感想をひとことで述べると、「脚本が雑」でした。

過去を隠して生きている主人公(ジェシー・鳳月)の前に、保安官(ライマン・風間)が現れ危険な仕事を持ちかける。
迷った挙げ句ジェシーは昔の仲間(礼華&彩海)と共に列車強盗を企てるが、あえなく失敗。逃走途中に知り合った少年とともに通りがかりのサーカス団にもぐりこむ。

さて、その少年の正体とは!
そして復讐へと駆り立てるジェシーの辛い過去とは!

なんていうドキドキワクワクの導入部は最高だったんですけどね。

西部劇というわりには南国のフラダンスがでてきたり、サーカスのドタバタシーンは長いし、やたらと豪華で重そうな衣装のインディアンダンスがあったり、

極めつけはニューヨーク(自由の女神)でのアクション。スクリーンを使ったスパイダーマン的な演出に客席『笑い』というより『失笑』。

心当たり

まぁ、いろいろなんでこんな支離滅裂な内容になってしまったかということに、心当たりがないわけではありません。

さかのぼること前トップコンビの退団公演。

『Eternal Voice』における生徒の扱いは本当にヒドかった。

下級生の出番なんてまったくといって言いくらいありませんでしたし、舞台に出てきたと思ったらイスや机を出したり片付けたりするだけで「それは出番とは言わない」と我々ファンが激怒したのは記憶にあたらしい。

で、そんな言葉が届いたがゆえの、生徒の出番を増やすためのフラメンコ、インディアン、レストランダンス、サーカスだったとしたら、なんかすみません。

キャラがブレブレの登場人物たち

人物設定も雑ですね。

敵味方の区別が分かりにくいのでなかなかストーリーに没入できないというのもありますし、ようやくそれぞれのキャラを掴めたと思ったら途中でキャラ変したりして戸惑うばかり。

しかもトップコンビがそれなの勘弁して!

国を守るために男装して命がけで列車に潜入するような王女様(天紫)が、「見張りに囲まれているから外出できない」なんて、なにをいまさら~ですし、

最後の最後でジェシー(鳳月)を「脱獄しちゃった」なんていうチャラいキャラにしちゃうの何で?刑期をまっとうするカッコいい主人公でいいのにな。

保安官(風間)にしても敵か味方か!という以前に、もっと分かりやすい人物設定でもよかったような。

そんななか将軍(英)事業家(夢奈)の徹底した悪役が登場すると安心するんですよね。

ショーも何かすみません

ショーは新トップコンビお披露目にふさわしい佳作ショーだと思います。

で、またまた我々の言葉が届いたのかしら?

花組や星組では1階席にしか客席降りがなかったのに、月組は2階席にまで来てくれるんですよ。

おそらく「同じ料金(S席&A席)なのに1階席と2階席の不公平を何とかして!」という声を拾ってくれたんでしょうね。

だとしたら、なんかすみません。そしてありがとうございます。

おかげで2階席でも置いてけぼりをくうことなく、ジェンヌさんと共に楽しくポンポンを振って楽しむことができました。

トンチキだけど月組の芝居力&豪華なセットを堪能できるお芝居と、『鳳月杏』というショースターの魅力が味わえるショーの2本立て。

なんだかんだ言ってバランスは良いですし、たくさんの生徒の活躍が楽しめる公演であることは確かです。

早着替えも多くハードな公演ですので、千秋楽までみんな元気に駆け抜けてほしいなと思います。

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