なぜそんなに揉める?彩風咲奈と93期の誰かについて

雪組の千秋楽まで残り僅か。

彩風咲奈さんの男役姿を見納めるために遠征してきました。

ムラとは別物かと思うくらい…というのは言い過ぎですが、

美しくて切ない世界はそのままに、東京ベルばらはさらに熱くて濃かったです。

彩風咲奈の集大成

彩風咲奈の真ん中力

これが退団公演となる彩風さん。

星の数ほどある宝塚作品の中で、人生のターニングポイントはすべて『ベルばら』というだけあって、作品への理解の深さがケタ違い。

フェルゼンは主役でありながら受け身芝居が多く、存在だけで空間をうめなければならない難役です。

だからこその彩風さんなんですよね。

だって新公5回という驚異のセンター経験の数を見てもわかるとおり、下級生のころからトップになるべく育てられた人ゆえ、真ん中力は郡を抜いていますから。

”御曹司”とか”王子”とか呼ばれる人たちが持つ、奥行きのあるオーラ。

かといってスピード出世だったかと言われればそうではありません。トップになったのも早い方ではありませんでしたから。

ときに足踏みしながらも、地道に努力を重ねてチカラをつけてきたからこその現在。

凛とした佇まいと全身にまとう品格で『ベルばら』の世界を体現してるんですから本当にすごい。

かといって夢々しいだけで終わらせず、アントワネットへの愛が伝わる深い演技と情感たっぷりの歌で、フェルゼンの人間臭い一面を見せつけているのもアッパレです。

近年は生徒の育成法に首をかしげることも多いですが、劇団による御曹司教育と本人の努力が合わさったときには、こんなにも信頼に足る素晴らしいスターが生まれるんですね。

フィナーレのダンスも含めて、選ばれしスターの有終の美の輝きに圧倒されました。

で、まさかこのあとエスカレーターに向かう人混みのなかで、揉め事に遭遇するなんて!
【注意】以下、気持ちのいい内容ではありませんので読み進めご留意ください。

彩風咲奈のお花渡しについて

終演後、人混みの中で聞こえてきたのは女子4~5人グループの会話です。

「彩風さんのお花渡しが誰か」で盛り上がる声。

「ムラは舞羽美海ちゃんだったから東京は(元雪組)帆風成海さんかなぁ?」

「仲良さそうだから愛月ひかるさんかも?」という可愛い予想に周りもニコニコ。

ところがそのあと一人が「わたしは◯◯だけは絶対にイヤ!来てほしくない」って言い放ったからさぁ大変!

周囲の空気が一瞬にして凍りつき、◯◯さんファンらしき子による猛反撃がスタート。

その後も劇場を出るまでずっと聞くに耐えない論争が続いていたわけですが、う~ん。

たしかに亡くなられた生徒さんの妹さんのことや、同じスクールだった雪組生のことを思うと受け入れがたいという人の気持ちも分かります。

愛月さんならSNSも荒れることなく丸く収まるというのも、それはそうでしょう。

だけど歌劇の『彩風咲奈サヨナラ特集』に◯◯さんが贈る言葉を載せているんですよね。ということは彩風さんが彼女に依頼したということです。
【余談】ちなみにそこには まだおふたりが何者でもなかった受験のときのピュアな思い出が語られていてホロリ。

もし彩風さんが◯◯さんからお花を受け取りたいと思っているのなら、そっと見守りたいというのが個人的な気持ちです。

なにはともあれ、彩風さんのタカラジェンヌとしての最後の日が幸せに満ちた素晴らしいものになりますように。

彩風さんの男役集大成を配信で見届けたいと思います。

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