彩風さんがトップに就任してから
「シティーハンター」「夢介千両みやげ」と、
はやくも大劇場2作が終わりました。
そしてリベンジ公演「ODYSSEY」
和希さん東上「心中、恋の大和路」
さらに、次回大劇場公演に壮大な一本物が決定している彩風さん率いる雪組について思うことを記します。
彩風咲奈率いる雪組のこれから
組替え経験者たち
朝月さん、朝美さん、和希さん、夢白さん…
いまの雪組は他組から組替えしてきた人が多く、記述されたお名前だけを見ると、あれ?これって何組?と戸惑うことも。
しかし実際に舞台を見てみると、異文化交流とでも言いましょうか、
「シティーハンター」や「夢介千両みやげ」のような大勢が出てくる芝居でも、一人ひとりがキャラ立ちして面白かったです。
彩風咲奈のトップ力
そんな個性豊かな組子をしっかり束ねているのがトップの彩風さん。
彩風さんは言わずとしれた雪組の御曹司。
新公主演を5回も務めるなど、下級生のころから真ん中に立つ人としての教育を徹底的に受けてきた印象です。
もともとの性格に加え、培われてきたトップとしての大きな器、組子への気遣いも行き届いていてステキなリーダーだなと。
綾凰華さんが退団後初のインタビューで、彩風さんのステキなエピソードを語られました。
・千秋楽の10日前、彩風さんから手刺繍の巾着をプレゼントされた。
・大千秋楽の夜、ホテルの部屋に彩風さんから緑色のブーケとお手紙が。
綾さんはお手紙を読んで号泣されたそう。
とても優しい彩風さんですが、舞台に対しては厳しく、新公主演で悩める縣さんに愛ある助言を。
彩風「言えばいい、でももし言って良くなかったら、それは縣の責任だよ。それも勉強」
組子全員を大きく受け止め、導き、まとめる、彩風さんの頼もしいこと。
朝月・朝美・和希・縣
信頼のおける娘役、朝月さんの存在により、「シティーハンター」のような冒険作にも挑戦できたことが、組の魅力アップに繋がりました。
宝塚のヒロインらしからぬ「香」という役は、さじ加減が難しかったと思います。
同期の和希さんが組替えしてきて、これから!という時に退団発表。残念ですね。
そして正2番手・朝美さんの絶妙な抜け感。
朝美さんは「夢介千両みやげ」の総太郎をコミカルに演じて芸達者ぶりを発揮。
軽やかな演技と多彩な表情で、作品をコメディにもシリアスにも持っていける頼もしい存在です。
和希さんの組替えにより確率された序列。
つづく縣さんの目覚ましい活躍。
ダンサーの印象がつよい縣さんですが「Sensational!」では歌の場面をいくつか任されていましたね。
縣さんのさらなる飛躍のために、鍛えるべきところを鍛えるという劇団の明確な意志を感じました。
これからの雪組
これからの雪組公演は、「ODYSSEY」のリベンジ。
和希さんと夢白さんの元宙組コンビ「心中、恋の大和路」
そのあとは、彩風さん大劇場3作目となる
超大作の一本物「蒼穹の昴」が決まっています。
「蒼穹の昴」は数々の賞を受賞した原田先生演出による劇団の本気プロジェクト。
特出する専科さんの人数の多さよ。
はたして下級生にまで役が行きわたるのか心配になりますが、そこは原田先生の手腕にゆだねるしかありませんね。
彩風さんの代表作になることを期待しています。
専科さんの役が多いということもあり、新人公演はとても勉強になるでしょう。
「蒼穹の昴」が終わるころには各々が成長し、さらに進化した組になっていると確信しています。
その後、新トップ娘役を迎え、彩風さん率いる雪組は充実期へと突入していくのでしょう。
少し気のはやい話しになりましたが、短期で見ても長期で見ても雪組の未来は明るいですね。
まずは別箱公演と「蒼穹の昴」を楽しみにしています。