いつ頃からか
劇団からのLINEが恐怖となり、
通知音が鳴ると身構えてしまいます。
7月26日
劇団公式LINEから悲しいニュースが届きました。
雪組ドラマシティ公演
「心中、恋の大和路」
千秋楽までの全公演中止。
昨年の「夢千鳥」に続き、2度目の主演公演中止。
和希さんのお気持ちを思うと言葉がありません。
このやるせない気持ちを
少し軽くしてくれたのが、
梅芸公演「ODYSSEY」に出演中の
彩風さんの言葉でした。
彩風さんの言葉の意味を深堀したいと思います。(個人的見解です)
雪組ドラマシティ公演「心中、恋の大和路」公演中止
「心中、恋の大和路」は再演ながら
和希そらの代表作になるようにと、
雪組生はもちろん、先生やスタッフさん一丸となって作り上げられた舞台です。
正直、この演目が発表された時は
「どうして真夏(7~8月)に凍死する話をやるの?」と違和感を覚えました。
しかし、大量の紙吹雪が降りしきる中、
和希さんと夢白さんが重なりあうように息絶える姿を見たとき、
苦しくなるほど作品の世界に引き込まれました↓
そして、このクライマックスシーンを盛り上げたのが
名曲「この世にただ一つ」
名作に名曲あり!
凪七さん(八右衛門)が歌う
「この世にただ一つ」は、
絶唱といってもいいくらい凄みがあり
素晴らしかったです。
宝塚では珍しい無言のカーテンコール。
それゆえ、終演後も凪七さんの歌がいつまでも耳に残りました。
7月26日ソワレ
「ODYSSEY」出演中の彩風さんは、
心中「この世にただ一つ」の歌詞を引用してご挨拶されました。
7月26日・彩風咲奈「ODYSSEY」ごあいさつ
地下1階にあるドラマシティ。
同じ建物の上階にある梅田芸術劇場で
「ODYSSEY」が公演されています。
この日もODYSSEYチームは
みんな笑顔で舞台を務めていました。
ですが、中止になってしまった心中チームのことを気にかけないワケがありませんよね。
彩風さんがカーテンコールで何をお話しされるのかに注目が集まりました。
彩風さんはまず、
専科の美穂さんのかわりにソロを務め上げた音彩さんを労い、
29日から合流する美穂さんとの共演が楽しみだとお話しされました。
そして、公演中止という直接的な表現は避けつつ、
「本日は皆さまと素晴らしい航海をし、この世にただ一つ、この世にただ一つの絆が生まれたことを嬉しく思います…」
「心中」の名曲『この世にただ一つ』を用いて
ツライ思いをしている仲間に、間接的にエールを送る彩風さん。
この言葉は、「心中」の観劇を楽しみにしていた方々にも向けられているように思いました。
いろんな配慮から
公演中止の話題に直接触れられないにしても、
わざわざ「この世にただ一つ、この世にただ一つ」と伝わるように二回重ねて発信してくださったこと、
彩風さんのやさしい配慮に
やるせない気持ちが少し軽くなったという方も多いのではないでしょうか。
あたたかくて聡明なトップさんですね。
この世にただ一つ
それはおまえ
生きるよろこび
歩みつづけて
あなた、おまえ
歩みつづけて
歩みつづけて
歩みつづけて~
彩風さんが「この世にただ一つ」の歌詞を引用されたのは、
状況は厳しいけれど前に向かって歩みつづけようというメッセージなのかなと思いました。
彩風さんの気持ちが、和希さんたちドラマシティチームに届いているといいですね。
8月3日、青年館公演の幕が開き
和希さん渾身の舞台を多くのかたが見届けられますように。
そして「ODYSSEY」チームが、何事もなく千秋楽まで完走できますよう祈っております。