星組KAAT公演
「ザ・ジェントル・ライアー」
ライブ配信を視聴しましたのでキャスト別に感想を記します。
「ザ・ジェントル・ライアー」感想
瀬央ゆりあ・アーサー
本当は34歳なのに周囲には29歳とウソをついたり、夜な夜な遊びまくって親を困らせ、いつまでも昔の失恋を引きずるピュアボーイでもあり…
大人になりきれないおぼっちゃま。
ですが、親友のピンチを救うために奔走する姿はとてもカッコよく「愛は弱い者にこそ必要だ」の名言がスッと心に入ってきました。
薔薇の花を胸元のポケットにいれて振り返る瀬央さんのカッコいいこと。
そこからのプロポーズ、そしてキスにドキドキしました。
キスシーンになると急に色気を出してくる瀬央さん、あなたって人は…(大好きっ)
・膨大なセリフ
・大きなナンバー
・衣装の着こなし
そのすべてに余裕を感じさせ、瀬央さんがこの学年でこの役に出会えて本当に良かったです。
あっ!ポスターのトランプ出てきませんでしたね。笑
綺城ひか理・ロバート
夫婦仲がよく出世も約束され、順風満帆な人生を歩んでいるロバートは、過去1度の大きな過ちから逃れることができず苦悩する。
ロバートの葛藤や苦しみ、妻(小桜)への愛が、綺城さんの丁寧なお芝居でひしひしと伝わってきて切ない。
誤解が生じても根底にはちゃんと信頼がある親友アーサー(瀬央)との関係も良かったです。
画面越しにもスタイルの良さや立ち姿の美しさが際立ち本当に10等身では?
小桜さんを抱きしめる時に身長差ゆえ猫背になるのが個人的キュンポイント!
紫りら・ローラ
派手なドレスとメイクで得体の知れない怪しさを匂わせ、口では憎まれ口をたたきつつも瞳の奥はどこか悲し気。
おぼっちゃんのアーサーが、自分とかけ離れた魅力をもったローラに惹かれたのも頷けます。
結局、ローラの目的は何だったのか。
仲の良い夫婦を仲たがいさせたかったのは何故なのか。
アーサー(瀬央)への愛や未練は本物だったのか?
観終わった後にいつまでもローラについて考えてしまうほど紫さんの役作りは素晴らしかった。
今夜ローラが夢に出てきそう。笑
小桜ほのか・ガートルード
小桜さんは育ちの良さがにじみ出る優雅な立ち居振る舞いや話し方が本当に上手い!
ガートルードは根っからのお嬢さんだからこそ頑固なまでの潔癖。
しかしその潔癖さが愛する旦那(綺城)を深く傷つけていたと知り…
この物語はガートルードが真の愛を知る成長物語でもあるのですね。
驚いたり悲しんだり嫉妬したり、コロコロ変わる小桜さんの表情をカメラがしっかりとらえていて、その細やかな演技に脱帽。
綺城さんともお似合いだし、瀬央さんとの相性も良いし、小桜さんを二人が本気で取り合うドロドロ物語も見てみたい。(冗談半分、本気半分です)
詩ちづる・メリベル
瑞々しい肌に透明感のある声。詩さんが登場すると画面がひときわ明るくなります。
まだまだ幼さが残り自分の気持ちに正直なメリベルを等身大でチャーミングに演じ小気味いい。
組替えしたばかりでいきなりの大役なのに物おじせず、上級生としっかりお芝居しているのスゴイなぁ。
ラストのキスシーンは瀬央さんにゆだねている感じがたまらなく可愛かったです。
【アーサーとメリベル演出について】
二人の距離が縮まる過程があっさりで…少しもったいない。
稀惺かずと・トミー
テンション高く早口なのに、全てのセリフがしっかり聞き取れる活舌のよさ。お見事!
大好きなメリベルに週二でプロポーズするという変わったキャラを愛らしく演じて、大人コメディーの中に清涼感を与えてくれました。
ラスト階段でトミーがコケたとき、画面の前で思わず「うぁっ!」と声をあげてしまいました。
しかし、これって稀惺さんの演技だったんですね~。上手すぎる。
フィナーレ
噂には聞いていましたがフィナーレがスペイン風でビックリしました。
ダイナミックにイキイキ踊る組子たちの姿を見ると、田淵先生がパッション星組の魅力を活かしたスパニッシュ演出にされたの納得です。
…にしても、熱かった~。(←絶賛です)
瀬央さんのご挨拶は千秋楽ではないのであっさり。
「画面の向こうのみなさんもありがとうございました。」
星組「ザ・ジェントル・ライアー」
登場人物も魅力的でストーリーも分かりやすい良作。
配信を観られて本当によかったです。
どうか千秋楽までぶじに完走できますように。
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