「宝塚公演は、銀橋前に階段が置かれてあったら、その公演は客席降りがある。」
そのことを知ってからは、劇場に入って自分の席に着席して、真っ先にこの階段を探します。
そして、階段がなければ少し残念に思い、階段があれば少し期待値が上がる。
客席降り。とは、
公演中、出演者が客席でパフォーマンスすること。
宝塚の場合は、主に2つのパターンです。
- 舞台(銀橋)から客席へ降り、再び上がる。または、客席扉から退出する。
- 客席扉から登場し、客席でパフォーマンスした後、舞台にあがる。または、客席扉から退出する。
そして、この客席降りには、出演者が留まってパフォーマンスする場合と、通りすぎるパターンがあります。
客席降りの楽しさ。
たとえ短い時間でも、タカラジェンヌさんを間近で拝見できる機会は、とても嬉しく、貴重なものです。
お芝居の客席降りは、役として存在する演者の、真剣な眼差しや立ち居振舞いを間近で見られ、凄みを感じることができます。
ショーの客席降りは、弾ける笑顔のジェンヌさんと目があったり(錯覚ではなければ。笑)、良い香りに包まれたり、ハイタッチを交わすこともあり、心踊るひとときです。
個人的には、柚希礼音さんのコンサートで、右手を柚希さんに、左手を礼真琴さんとハイタッチしていただいことは、一生の思い出です。
しかし、我々にとって一生心に残る素晴らしい時間となる客席降りも、出演者にとっては、負担の大きい演出のように思います。
目撃!客席降りマナー違反。
とある組、全国ツアー公演中のショー客席降りで、とんでもない光景を目にしたのです。
- 真ん中の席の人が、通路まで歩いて出演者を触りに行く。
- 握った手を離さない。
- 衣装を触る。
- 携帯電話で写真(動画)を撮る
それはそれは、ひどい光景でした。
そんなことをされても、笑顔で対応しているジェンヌさんの姿に、涙がでました。
このような負担を出演者に強いるなら、客席降りなんて無くていい!
宝塚の舞台を観て、怒りに震えることになるなんて、思いもしていませんでした。
今思い出しても怒りがぶり返します。
客席降りマナーとは。
かと言って客席降り時の明確なマナーはありませんし、劇団から注意も喚起されません。
せいぜい「通路に荷物は置かないでください。」と劇場スタッフが見回るくらいです。
全ては、客のモラルに委ねられています。
- 出演者の進路を妨害しない。
- 手を強く握らない。
- 衣装や体に触らない。
- 席を移動しない。
こんなことは当たり前ですよね。
皆がそう思って行動すれば、何も問題は起きないと思います。
月組公演『I AM FROM AUSTRIA』客席降りあり。
現在、宝塚大劇場で行われている月組公演『I AM FROM AUSTRIA』も客席降りがあり、とても楽しい場面になっているそうです。
皆がマナーを守り、出演者にとっても客にとっても、一生心に残るステキな場面になりますように。
では、また明日♪