97期の教訓!音楽学校創立110周年に思う

97期の教訓!音楽学校創立110周年に思う 宝塚歌劇のいろいろ

本日宝塚大劇場で『音楽学校創立110周年を祝う式典』が行われ、卒業生1200人と関係者が出席されたそうです。

どうりでOGたちのSNS(インスタグラム、ツイッター)が賑やかなわけだ。笑

宝塚音楽学校創立110周年

宝塚音楽学校はこれまで約4800人の生徒を排出してきました。

平均すると1学年43.6名ということになりますが、じつは学年によって人数が異なります。

例えば
今をトキメク95期45名

彩風さん芹香さんの93期50名


望海さん明日海さんの89期50名


史上最高倍率だった82期40名

入学者数が40名に固定されるようになったのは96期からだそうです。

当時、入学者を40名に絞ったことで宝塚受験スクールの競争がさらに加熱することが予想されました。

そこで将来性を見るという名目で97期(2009年)の入学試験方式を大幅に変更したのですが、それが思わぬ結果を招くことに。

受験システムの変更

97期の入学試験ではこれまでとは異なり、ダンスや歌などの技術よりも面接重視に変更されました。

それにより前年は21倍だった倍率が27倍を超え、受験システムの変更は成功かと思われたのですが、

退学者6名と入団2年で5名が退団するという残念な結果に。

受験のシステムは変われど 授業内容も舞台人として求められるものも変わらないので、ついていけない人や『思っていた世界とは違った』という人が出てくるのは無理もありません。

とはいえ海乃美月さん、永久輝せあさん、綺城ひか理さん、蓮つかささん、留依蒔世さん、城妃美伶さんら、
たくさんの素晴らしいジェンヌを排出した期でもあります。

しかし同時はよほど危機的状況だったのでしょう。受験システムはシレッと元に戻されました。

受験スクールの競争激化

その後 受験スクールの競争は加熱するばかり。ざっと数えただけでも現在30以上はあるスクールがしのぎを削っています。

そしてここ数年、受験の季節になると受験者に密着する番組が放送されるようになりました。

楽しみにされている人も多いのではないでしょうか。

あの番組を見ると宝塚を受験するには専門のスクールに通わないといけないと感じる人がいるかもしれません。

しかしスクールに通わずとも合格した例はいくつもあります。

ただ音楽学校という特殊な受験方式ゆえ、ほとんどの合格者がスクール出身者であることは事実です。

バレエや声楽などの技術的なことはもちろん、ボディメイクや受験の心構えを直接宝塚OGに指導してもらえるのですから強いですよね。

【余談】とは言え(個人的に)この業界には独特の闇のようなものを感じることがあり、ちょっぴり冷めた目で見ています。

劇団の判断

97期の受験システム変更により一時はどうなることかと思いましたが、それを教訓とし軌道修正した劇団の判断は間違っていなかった。

結果的にそれ以降の倍率は高いまま維持でき、将来有望な生徒を確保することに成功したのですから。

とくに宝塚ブームが起こった100周年以降は絶好調。

102期 26.62倍
103期 26.57倍
104期 26.97倍
105期 26.05倍


新人公演を全組コンプリートした102期や、ポスト95期と名高い105期

109期以降はコロナの影響で減少傾向にあるものの、『東の東大、西の宝塚』という言葉は健在です。

昔も今もとんでもなく狭き門ですね。ほんとタカラジェンヌってみんな凄い!

110年の歴史を紡いできた宝塚音楽学校が、これからもステキな舞台人を育む すばらしい学校でありますように。

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