視聴者からのリクエストシーンをスターとともに振り返る番組
『リクエスト!スター名場面』
花組トップスター柚香光さんの回が放送されました。
以下、番組内容一部ネタバレありで感想を記したいと思いますので読み進めご留意ください。
柚香光・リクエスト!スター名場面
柚香センパイ誕生『宝塚幻想曲』2015年
「うわ~っ、懐かしい!」と柚香さんが思わず笑顔になったのが『宝塚幻想曲』。
しかし公演年を見て
「えっ、2015ねんっ!!えっ、にせんじゅーごねん?ひ~っ!!」と声にならない声を上げた柚香さんがおもしろかったです。
「黒燕尾のシーンはいまでも息の上がりかたや踊っているときの緊張感を肌で覚えています。台湾公演の舞台の熱気や高揚感もすごく覚えています」
花組台湾公演からもう8年が経つのですね。
「バスケの場面はイケイケの先輩楽しかったですね~。バスケが上手い人の体の動きってボールが体に吸い付く感じがカッコいいので、それをダンスシーンでさせていただけるのはすごく楽しかったです」
台湾公演でも柚香センパイが大人気だったのを覚えています。
自然発生で生まれたキスシーン『花より男子』
柚香さんご自身も絶対にリクエストが多いと思っていた『花より団子』2019年。
「観覧車のシーンは、つくしと道明寺がちかづく、ちかづく、ちかづかんのかーい!という原作のドキドキ感、二人のはがゆさを舞台でも表現したかったんです」
なぜかとつぜん関西弁になる柚香さん。笑
で、驚いたのはキスシーンのいきさつです。
「あれは自然派生で生まれたキスシーンでした。道明寺だったら流れでこうするのかなと生まれたんです」
あのキスシーンにこんな秘話があったなんて知りませんでした。
柚香光のここがツボ!3つ
ツボ1、殴られ方、痛がり方
柚香さんの殴られ方は天下一品。
そこにはプライドと緻密な計算があるようです。
「どこを殴られたのかということをスゴク意識しますね。殴られると体の内部がどうなるのか、視界はどうなるのかとか。殴るときは絶対に女に見られたくないというのがプライドとしてあるので立ち回りの先生の筋肉の使い方を再現できるように取り組んでいます」
柚香さんはものすごく自分に厳しいのに我々にはとても優しくて、
「いまからボコボコにされるVTRが流れますので苦手な方は薄眼でご覧ください」と。笑
ツボ2、後ろ姿、振り向き方
ツボ3,リフトの降ろし方
ここで思いがけず柚香さんの少女時代のお話しが聞けました。
「リフトが好きで宝塚に入る前から近所の幼子たちを抱え振り回していたのが舞台に生きてるのかな?笑」
やんちゃな柚香さんを想像して笑ってしまいました。
リフトの降ろし方については、
「相手役さんが心地よく次の振りに入れるように気をつけています。リフトの形によって、相手役さんの衣装によって、テンポによって、速さや高さの違いを楽しんでいただきたい。リフトも振りの一部なので(全体の)流れを楽しんでいただきたいです」
歌詞に救われた『はいからさんが通る』2020年
ゆっくり言葉をえらびながら中止期間中の思いをお話しする柚香さん。
「『たとえ遠くはなれても心はすぐそばに』という歌詞は中止期間中たいせつにしていましたし救われました。この言葉はつねに胸にありましたね」
当時を思い出し胸がギュッと締め付けられましたが、さいごは茶目っ気タップリの笑いを提供してくださいました。
「水筒を投げたんだけど火事のときって水は大事じゃないですか。紅緒さんに口移しであげるのは良いんですけど、一口で紅緒さんおきんかったらどうするんや!(水筒は投げずに)取っておいた方がいいと思うんですけど」
またまた関西弁。笑
『元禄バロックロック』『ダンスオリンピア』
’台本があってないようなものだから毎日アドリブをやってくれるとうれしい’と先生にリクエストされた『元禄バロックロック』や、
1分1秒惜しんでメトロノームとにらめっこしながら床を踏み鳴らしたという『ダンスオリンピア』のフラメンコなど、
そのほか思い出の作品がたくさん挙げられ、
柚香さんの仲間への思い、先生へのリスペクト、ストイックな役作りが伝わってくる見応えのある番組でした。
柚香さんは本当にステキな舞台人であり、トップであり、お人柄ですね。
これからの活躍がますます楽しみになりました。