2回に渡って2024年作品ランキングを発表していましたが↓
今回でついに完結!別箱編をお届けいたします。
以下、宝塚ファンである筆者の個人的主観(好み)でランキング付けしておりますので流し見していただければと。
2024年作品ランキング!別箱編
1位は希少性の高かったあの作品
今年の別箱は再演物にしろオリジナル作品にしろ、どれも優劣つけがたいほど素晴らしくて、さすがに全部に順位をつけることは難しいのでトップ5のみ発表したいと思います。
尚、トップスターのプレ退団公演は感情が入りすぎてジャッジが難しいため(それを言っちゃうと全作品そうなんだけど)、ランキングから外しております。
1位・星組「BIG FISH」
2位・月組「BLUFF」
3位・宙組「MY BLUE HEAVEN -わたしのあおぞら-」
4位・花組「ドンジュアン」
5位・雪組「仮面のロマネスク」
中継はおろか円盤発売すら無い「ビッグフィッシュ」は、もはや観られたことが奇跡のような作品。楽曲も良かったですし、まさか星組がこんなにファンタジーと相性が良いなんて嬉しい発見。
礼真琴さんと極美慎さんの不器用な親子にどれだけ泣かされたか。小桜ほのかさんと詩ちづるさんをヒロインの年代で分けたのも、それぞれの魅力が際立って良かったです。
たった1回の観劇でしたが、名言の数々に心打たれ、思い出すと心があたたかくなる『人生の1作』となりました。
『BLUFF』は正塚先生がノリにノッていた時代の脚本だけあってコメディとシリアスのバランスがよく、伏線の回収もみごとで、まぁ面白かったです。
そして青年と老人をみごとに演じ分けた風間柚乃さんの芸達者ぶり、どんなキャラをも自分のものにする彩海せらさんの器用さにも舌を巻きました。
ヒロインの花妃舞音さんを含め月組生みんなが、正塚作品独特の芝居の間をモノにしていたのはさすがでしたね。
戦後の日本という宝塚ではなかなか扱わない時代設定が目新しかった『わたしのあおぞら』は、戦争の悲惨さを伝えつつ、人の優しさが心に染みるあたたかい作品。ベタな三角関係を男同士の友情と絡めて爽やかに描ききった点も好印象でした。風色日向さんをはじめ、宙組の下級生たちが楽しそうにお芝居していたのも良かったです。
『ドンジュアン』は初演から内容がマイルドになったとはいえ、こんなにヒリヒリした苦しい物語ある?っていうくら終演後の焦燥感がすごかったんですが、とにかく永久輝せあさんつくるドンジュアンが色気があって魅力的なんですよね。三白眼バンザイ!星空美咲さんは自立した女性を演じたらピカイチですし、長丁場の殺陣にチャレンジした天城れいんさんの奮闘にも拍手!
これが朝美絢か!これまで何回も再演を繰り返して、正直お腹いっぱいだった『仮面のロマネスク』ですが、朝美さんが真ん中に立ったことによってずいぶん現代的で垢抜けた印象。自然と登場人物に感情移入できました。
それにしても朝美さんと夢白あやさんのゴージャスなこと。ラストの舞踏会で歌う『あなたがいるから~苦しくて~』の余韻がすごかった。ピュアなイケメンを地で行く縣千さんも、可憐で愛らしい華純沙那さんもピッタリ役にハマって良かったです。
~番外編~
僅差でランキングに入らなかったものの、人生の成功と挫折といった単純なものではない奥深い作品なだけに、宝塚のキラキラを堪能するというより、静かに小説を読むように見入ってしまった「夜明けの光芒」も好きでしたね。
極貧青年から金持ちに上り詰めたものの、劣等感に苛まれ続ける主人公の心情を細やかに表現した暁千星さんに脱帽!
個人的には瑠璃花夏さんさんをすっぽり包み込む暁さんのバックハグが今年一番の萌えでした。笑
以上、今回の別箱編をもって2024年作品ランキングはおしまいです。
最後まで見届けてくださりありがとうございました。