本日、花組トップコンビ・柚香光さんと星風まどかさんの退団会見が行われました。
お二人とも清々しい表情で、宝塚のゴールよりももっと先の未来を見据えているような雰囲気がありました。
そんな姿を目にして今さら何も言うことはないのですが、それでも今日だけは予告どおり多少の恨み節を書かせてください。(想いが溢れて長文です)
正直・柚香光退団会見に思うこと
外の世界でまだ見ぬ自分に会ってみたい
それにしても柚香さんキレイでしたね。まったくやつれた感じがなくて、今からトップ就任と言っても誰も疑わないくらいピカピカツルツル。
つねに最高をキープするために努力されているのでしょう。マイクの持ち方まで美しかったです。
柚香「宝塚に育てていただいてたくさんの愛情をいただいて、このまま精進を続けたい思いもあります。でも外の世界でまだ見ぬ自分に出会ってみたい」
いちど外の世界を意識してしまったら最後、興味もチャレンジしたい気持ちも抑えられないでしょう。
正直な人なので 明らかに『その先』を意識しているのが伝わってきました。
でもそれでいいんです。トップスターは『期限のあるお仕事』ですし、そのあとの人生の方が長いのですから。
それよりコロナ禍で苦しい思いをしながら7作も務めてくれたことに感謝です。
プロデュース力に不満
でもね、通常より長い7作なんだけど消化不良なのは コロナ禍で公演の中止が多かったからだけでしょうか。
前にも記しましたが柚香さんは2番手時代に当たり役を得てしまった印象。
『ポーの一族』のアラン、『花より男子』の道明寺、『はいからさんが通る』の伊集院…
劇団はトップになった柚香さんにこれと並ぶ代表作を当てるのが仕事だったはず。
もちろん星風さんという最高の相手役を得た柚香さんは 公演ごとに大人な魅力が増してステキになっていきましたよ。
だけど二人に当てられる演目はリメイク作品が多く、『柚香さんだからこそ』の代表作を待ちわびる日々。
劇団のプロデュース力の低さに随分もどかしい思いをしました。
そしてついに小池先生の1本物がキターッ!と思ったら、まさかそれが退団公演になるなんてね。
もどかしい思いをしたのは演目だけではありません。人事に関してもです。
瀬戸さんが抜けたあとすぐ 水美さんに2番手羽根を背負わせていれば…
作品の内容以上に2番手羽根に注目が集まったあの時期は誰のためにもならず、ただただ勿体なかったとしか言いようがありません。
水美さんへの羽根発言炎上、二度の週刊誌報道、公演中止…柚香さんにとってツライ日々がつづきました。
柚香光と星風まどかに固執
柚香さんが来年のタカスペにも運動会にも出られないことを嘆きました。
が、運動会ってタカラジェンヌにとってあんなに深く傷つきトラウマを生むイベントなのですね。
想像ですが、10年前の屈辱を知っているからこそ、トップという立ち場でリベンジするプレッシャーも しんどさもあると思います。なのに出てほしかった~なんて簡単に言ってすみません。
星風さんに関しても 過去の例から『エリザベート』をやると期待しすぎていたのかもしれません。
そうですよね。星風さんはシシィなんてやらなくても宙組20周年、花組100周年&宝塚110周年という、とんでもなく輝かしい経歴を手にしたのですから。
だけどね、下級生のためにも(愛希れいかさんのバウ主演のような)長期でトップを務めた娘役にだけ与えられる『特別な何か』を見せてほしかった気もします。
まぁ憧れの人とトップコンビを組んで添い遂げるということも下級生にとって『希望』になるのかもしれません。
会見の星風さん可愛かった~。柚香さんからプレゼントされたピアスがよく似合ってました。
柚香光さんに望むこと
柚香さんはこちらが恐縮するくらい丁寧にお詫びを述べたり、詩のように美しいことばで感謝の気持ちを伝えてくれます。
サービス精神旺盛で、緞帳が降りきるまで手をふったり、退団会見でも記者のリクエストに応えて花組ポーズや敬礼まで披露したのだとか。
どこまでも『お客様&スタッフのために』を徹底していて頭が下がります。
でも本来の柚香さんはやんちゃで自由な人なのかなと。
清々しい退団会見を見て、重たい荷物をおろしてこれからは自分のために生きてほしいなと思いました。
できたらその前に月城さんの言葉「泣けて良かったね」じゃないですけど、これまで抱えてきた本音をどこかで吐露できるといいですね。
宝塚のシステムでありがたいなと思うのは、退団発表からラストデーまでの期間が長いこと。
これから9ヶ月、ゆっくり心の準備をして前向きな心で見送れたらいいですね。
柚香さんと星風さんがラストデーまで組子たちと幸せな日々を過ごせますように。
長文、最後までお読みくださりありがとうございました。