星組『1789』東京大千秋楽を配信で視聴しました。
いろいろあった公演でしたが、本日ぶじに3名の退団者と専科へ異動する瀬央さんを見送ることができて本当に良かったです。
星組「1789」大千秋楽感想
礼真琴・瀬央ゆりあへの思い
瀬央「15年間慣れ親しんだ星組から離れる事は不安も寂しさもありますが、新しい可能性がそこにあるならば挑戦したいと未熟ながら思いました。決心できたのは星組のみんなと、どんな時も身を粉にして星組を引っ張り導いてくれた礼真琴と出会えたからです。星組で学んだことを心に刻み新たなとびらを開きたいとおもいます」
瀬央さんのことを「17年も一緒にいて家族以上の存在、それはもはや自分」と表する礼さん。
目に涙を浮かべながら「プロだから泣かない」と互いに目を合わせないお二人を見て私が泣きました。
輝月ゆうまへの思い
礼「舞台でもそれ以外でも大きなお力添えありがとうございました。星組大変だったと思われていないか心配です。つぎはイジメないでね。仲のいい役で共演したいです」
大きな体を縮めて謙遜する輝月さん。
今日もみごとな蹴りっぷりでしたね。
迫力のあるペイロールで作品を引き締めていました。
礼さんにとっても代役の暁さんにとっても心強い存在だったと思います。
舞空瞳の涙
礼「本日8月27日は舞空瞳の誕生日です」
舞空「礼さんと誕生日に一緒に舞台に立てて幸せです…(涙)」
礼「心配かけてごめんね」
舞空さんは礼さんからの嬉しいサプライズに張り詰めた糸が切れてポロポロ泣いてしまいました。
健気でいじらしくて可愛くて、でも舞台ではだれよりも肝が座っていて男前で素晴らしかったです。
本当によく頑張りましたね。
そして礼さんの図らいで休演中の珀亜れいさんのお誕生日もお祝いして、退団者と瀬央さんの号令で星組パッション!!
いつもみたいに大盛りあがり!というより、区切りをつけるような星組パッションだったように思います。
緞帳前・宣言に思う
スカイステージでは放送されないであろう緞帳前のご挨拶より。(以下、ニュアンスです)
礼「様々な憶測や厳しいご意見があることも分かっています。自由とは他人を傷つけない限り何をしてもいいとロナンは言っています。わたしは宝塚にいることが幸せなので自分の意思でここに戻りました。そしてこれだけは言えます。私は生まれて今までポリープができたことはありません!」
ロナンのセリフを交えながら週刊誌のポリープ説をきっぱり否定。
この宣言にホッとしたような、だったら何だったんだろう?とますます心配になったような…。
そして正直、またもや真風涼帆さんの時と同じく週刊誌報道の内容を本人が説明することになるなんてと、少し複雑な気持ちにもなりました。
とはいえ礼さんの宣言に客席から笑いがおこって明るい雰囲気になりましたし、安心した人も多いでしょう。
礼さんにとっても直接思いを伝える場があったことはよかったのかな。
天路そらさん(99期)のご挨拶にハッとさせられました。
「これから入ってくる人が気持ちよく舞台に立てるような環境が整うことを願っています」
天路さんは休演も経験していますし、生徒を取り巻く環境について何か思うところがあったのでしょうか。
この勇気ある発言が一石を投じるものでありますように。
礼「主演という立場でありながら舞台に穴をあけてしまい、とても悔しく情けないです。しかしその間、代役でロナンを演じてくれた暁千星や代役メンバーと星組の仲間が舞台を繋いでくれました。これからは皆さまが1ミリの不安も心配もなく楽しんでいただけるような星組を作っていきます」
礼さんは退団者にも険しい道を歩ませてしまったと苦しそうな表情でしたが、
音咲いつきさん(96期)も有沙瞳さん(98期)天路さんの表情は晴れ晴れとして、とっても幸せそうでした。
退団者のあたらしい人生も輝かしいものでありますように。
過酷な道のりを経た星組
制作発表で礼さんが「雑草魂でがんばります!」と話していたときには想像もつかない過酷な道のりになった『1789』。
だからこそ、この窮地を乗り越えた星組は前にも増して団結力が強くなったでしょうし、一人ひとりが頼もしくなったと思います。
大劇場の初日も本日の大千秋楽も見ましたが、星組『1789』は語り継がれる素晴らしい公演です。
この完成度を見せつけられたら しばらく再演は難しいでしょうね。
余韻は冷めませんが、さぁ、つぎは別箱です。
博多座とバウの成功を祈るとともに、休養する礼さんが心穏やかに過ごせることを願っています。
そして瀬央さんの専科での活躍を楽しみにしています。