和希そらさんの退団発表で遅くなりましたが、
月城かなとさんと海乃美月さんの退団会見の感想を記したいと思います。(以下、全文個人的主観です)
月城かなと&海乃美月退団会見に思う
プロデューサー顔負け
月城「トップ就任のお話をいただいた時、月組の伝統を引き継ぐ役割をいただいたと感じました。下級生がバウ主演して月組を支えてくれる子が育つのが5作くらいかなと。できる限り月組をいい状態にして次に繋げられるように前向きに進むことができました」
月組に人気と安定をもたらした月城さんの功績は大きく、
理事長の退団を惜しむ言葉から推測するに、当然、引き留めはあったでしょう。
しかし本人の5作退団の決意は固かった。
月城さんが暁千星さんの組替えまで予想していたかどうかは分かりませんが、
礼華はるさんと彩海せらさんがバウをやり、実際、退団公演を前に5番手までの序列が整ったからスゴイ。
プロデューサー顔負けの予見力です。
娘役もいい状態で引き継ぐ
月城さんが言う『いい状態で次に繋げる』の中には、男役だけでなく娘役のビジョンも含まれていたのだと思います。
以前にこんな記事をアップしましたが↓
元星組トップの北翔海莉さんは、就任中の作品は必ずオーディションを実施して組子の配役を決めていたのだとか。
トップにそんな権限があるのかと驚きました。
そこで もしかしたら『Deep Sea』の異例のエトワール役替りは、
『たくさんの娘役にチャンスを』と月城さんが提案したのかな?なんて。(考え過ぎですかね)
2作目に退団時期を伝えた意図
どのような意図で月城さんは2作目という早い段階で海乃さんに退団時期を伝えたのでしょうか。
海乃「2作目の公演中に月城さんから退団のタイミングや歴代の方々が紡いでこられた“月組”への想いを伺いました。そして『自分の人生だから退団は自分のタイミングで考えて』と私の宝塚人生を尊重して考える時間をくださいました。そのうえで一緒に卒業させていただく決意ができたことはとても幸せです。お返事は『フリューゲル』のお稽古が始まるときにしました」
月城さんは暁さんにも『自分の人生だから自分が思うようにしたほうがいい』という言葉を贈っていて、どうやらそれは月城さんの信念のよう。
なので相手役にも考える時間を充分にあたえて本人が納得するカタチをとった。
もし海乃さんが残る選択をしたのなら、もちろん尊重したと思います。
結果的に海乃さんは約1年かけて添い遂げを決断し、それは月城さんが思い描いていたコンビとして次にバトンをつなぐというビジョンと一致したのかなと。(想像です)
正直、それだけ海乃さんの中で葛藤があったということでしょうけど 返事に1年はさすがに長いような。
月城かなとの手のひらで
月城「入団した時には、もっと見たいと思ってもらえるように自分がなるとは想像もしていなかった。退団公演の千秋楽でも、もっと見ていたかったと思っていただけるように邁進したいと思います」
「もうお腹いっぱい」ではなく「もっと見たい」と思われながら去りたいというのも月城さんの美学。
なんだかみんな、いい意味で月城さんの手のひらで転がされている感が。
ひとつ余談を記すならば記者会見についてもです。
柚香光さんの会見では記者たちが『伊集院忍少尉の敬礼ポーズ』や『花組ポーズ』を要求しましたが、
月城さんにはそういったポーズを要求した記者はおそらく一人もいなかった模様。(割愛されていたらすみません訂正します)
もちろん月城さんも要求があれば応えたでしょうけど、そもそも要求させないようにしたというのが正解かも。
だってその前に結婚の質問を質門で返すというスゴ技でねじ伏せていましたから。
記者「結婚のご予定は?」
月城「あなたは結婚してらっしゃいますか?結婚の良さは何ですか?参考にさせていただきます」
記者も一本取られたあとで「◯◯ポーズをお願いします」なんて言えませんよね。
「あなたもご一緒に~」なんて返されちゃいそうですもん。(痛快!)
月城さんは賢くて聡明で、だけどポロッと本音を言ってしまう素直さも魅力で…
「他の人と違うことがしたい、宝塚に入らなければ海外に行ってたかも!」と話していたことがあるだけに退団後の進路がよめません。
でもまた何かでポロッとしゃべっちゃうかもしれませんね。笑
最後の最後まで月城さんには手のひらで転がされたいなと思います。
そしてラストデーには「最後に良い景色が見れるように一緒に頑張っていきたい」と語る月城さんと海乃さんの前に絶景が広がりますように。