97期で在団11年目の永久輝せあさん。
もともと持っている舞台人としての素質に加え、雪組で培われた立ち居振る舞いの美しさと演技力。
そして花組にきて衣装の着こなしやメイクが洗練され、声のツヤに磨きがかかり、さらにステキになりましたね。
「元禄バロックロック/The Fascnation」でも大活躍の永久輝さんについてお届けします。
永久輝せあ
雪組時代から新人公演主演4回&バウ主演。
劇団に大切に育てられ、しっかりと実力を身に着けてこられました。
花組に移動してきてからは
「ナイワのアイリーン」のぶっ飛びキャラ、
「悲しみのコルドバのロメロ」の大人の男
を見事に演じ本領発揮というところでしょうか。
元禄バロックロック
このたびの花組公演「元禄バロック」の成功は
万人受けする脚本の妙、
柚香さん水美さんら出演者のしっかりとした役作り、
その他いろんな要素ありきなのはもちろんですが、
永久輝さんの演技力なくしては語れないのではないかと思っています。
谷先生からは、赤穂藩の主要人物として場面の中心を担ってほしいとおっしゃっていただきました。ほかの赤穂藩士とのお芝居も十分時間があるわけではないなかで、先頭に立っている人物であることをにじみ出さないといけないですし、また、大きく分けてクロノスケ、コウズケノスケ、赤穂藩の3者の対立構造みたいなものがあるので、その1つを担う意味でも説得力がないといけないというところが難しいです。そのことを踏まえて、これからどんどん深めていければと思っています。
(三井住友カード永久輝せあコーナー引用)
永久輝さんご自身もインタビューでお話しされているとおり、柚香さん水美さんと共に三本柱の一本として舞台にしっかりと存在されています。
永久輝さん演じるクラノスケは復讐に燃える心を隠し人の目を欺くためにバカなフリをして生きる元赤穂藩士。
コメディもシリアスも担当していて難しい役なんですよね~。
しかし永久輝さんのお芝居にブレがないので、笑いを誘うシーンでも一瞬にして ”本気の忠臣蔵” に変えてしまうのがスゴくて毎回感嘆しております。
取っ散らかった元禄バロックの世界が永久輝さんのお芝居でギュッと締まります。
腰をしっかり落とした殺陣も素晴らしい。
個人的に一番好きな永久輝さんの所作は
”武士(男役)としての歩き方”。
歩き方ひとつにも役の喜怒哀楽が伝わってくるのです。
妻から刀を受け取り討ち入りに向かう歩き方は並々ならぬ覚悟が決まった武士そのもの。
クラノスケ恰好良すぎです。
(余談)
永久輝さんの舞台姿に早霧さんや望海さん月城さんを感じることがあるのは私だけではないハズ。
先輩方からしっかりと学んでこられたんだなぁとジーンとします。
The Fascnation
永久輝さんは花組100周年記念レビューでも大活躍。
「ミモザの花」
ストーリー仕立てのシーンを美しい軍服姿で音くり寿さんと踊られていて、こういうノーブルなシーンはお手の物。余裕すら感じます。
どんなに早いフリでも指の先までピシッとキマるダンス。
”宝塚のダンス” ”男役の踊り” というものをよく理解し追求されている方なのでしょう。
劇団きってのダンサーである柚香さんと水美さんとはまた違う魅力のダンスで、3人が一緒におどるシーンの見ごたえったら。
劇団がダンスの花組100周年のためにこの個性の違うダンサー3名を集合させたのだとしたらブラボーと言いたい。
そしてこれから永久輝さんの大きな武器の一つになるであろう歌がこれまた最高。
ヴィヴラートが強めにかかった魅惑的な歌声は唯一無二ですね。
銀橋でのひとり渡りやセンターで踊るときのオーラと求心力が今までとは段違い。
任された場面を魅力的につくり上げて頼もしい。
あとがき
あらためまして永久輝さん3番手羽おめでとうございます。
東上作品も発表され、これから躍進される予感。
ますます永久輝さんから目が離せません。
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