月組の次回演目のラインアップが発表されました。
トップコンビ主演の東急シアターオーブ公演と、風間柚乃さんの2度目となる東上主演公演。
さて、これは人事的にどう読んだらいいんでしょうね。
鳳月杏&天紫珠李『NINE』
ひとまず鳳月杏さんが4作か5作か論争は置いておいて、『NINE』という作品について。
フェデリコ・フェリーニの傑作映画『8 1/2』をベースにしたミュージカル作品、とにかく「圧倒的にアダルトでスタイリッシュ」な世界観が特徴。音楽はモーリー・イェストン。日本でも過去に上演さていますが、今回の宝塚版の演出は指田珠子先生。
主人公グイドは、才能に溢れながらも女性たちに翻弄され、スランプに喘ぐ映画監督。この「色気と情けなさが同居する、放っておけない大人の男」を演じる鳳月さん、魅力的でしょうね。
妻のルイザを演じるであろう天紫珠李さんをはじめ、愛人、ミューズ、母親……。グイドを取り巻く「9人の女性たち」。娘役の活躍に期待がかかりますし、もしかしたら男役が女役をやる可能性も?「芝居の月組」の本領発揮となりそうです。
コンサートではなく「一本物」は続投のサイン?
で、やっぱり気になるのが、鳳月さんの「退団時期」についてですが、一般的に、トップスターが4作程度で退団される場合、その直前の別箱公演はコンサートになるのが通例。
しかし、今回発表されたのは新作の一本物海外ミュージカルなので「コンサートではない=続投?」という期待を抱かずにはいられません。
礼華はるさんの東上おあずけや、やたらと『ぱるあみ』のコンビ売りを引っぱるところを見ると、もしかして鳳月さんの任期は短くないのかな?という考えがふと頭をよぎりましたが、本当に5作以上が現実味を帯びてきたのでしょうか。
というのも、この『NINE』という「一人の男が人生を振り返る」物語そのものが、究極のプレサヨナラとして用意されたという見方ができてしまうんですよね。
どちらにせよ、今この瞬間の鳳月杏さんにしか出せない「完成された男役の美学」を堪能できることは間違いありません。
風間柚乃2回目の東上!『稲妻開化譚』
そして、風間柚乃さん2回目の東上主演は、齋藤吉正先生による新作『稲妻開化譚-イナズマカイカタン-』。
痛快時代劇って、「風の次郎吉」の再来かしら!?
昼は新聞記者、夜は怪盗という設定。これ、北翔海莉さんの名作『風の次郎吉』を彷彿とさせますよね。風間さんの持つ「和物の所作の美しさ」と「三枚目もこなせる卓越したコメディセンス」を活かすには、これ以上ない設定。とんでもなく楽しみです。
会場のキャパが小さいのが気になるところではありますが、初めての劇場ですし、2度目の東上、スカステの特番、雑誌掲載など、最近の風間さんへの推し方は、まさに「次期トップスターへの仕上げ」の段階。
実力は言うまでもありませんし、この春から研13(トップ就任時は研14?)になる彼女をもう待たせる理由はありません。
ゆえにますます人事の動向が気になる結果となった今回の別箱発表ではありますが、トップコンビのシアターオーブ、風間さんの東上ともに、いまの充実した月組を思いっきり堪能したいと思います。