前回は『黒蜥蜴』の感想を記しましたので↓
今回は、演出家・竹田悠一郎先生の意欲作、『Diamond IMPULSE』のレビューをお届けします。
桜木みなとゴンドラ登場&春乃さくら銀橋残り
まずは注意喚起から!2幕が始まる前、写真を撮りながらも油断しないでください!いきなりドーン!と爆音で音楽が鳴り響くスリリングなスタートですから。
初見だと、ほぼ全員が驚きすぎて体がビクッとなり、思わず笑ってしまうほど。『黒蜥蜴』の鬱々とした空気が一瞬にして吹き飛ぶインパクト!
上手セリから春乃さくらさん、下手セリから水美舞斗さんが登場し、劇場の期待感が最高潮に達したところで、ギラギラのダイヤモンドを纏ったゴンドラから桜木みなとさんがご降臨。これぞ宝塚!という華やかな幕開けでした。
そして、プロローグ終わりは、なんと!春乃さんが一人で銀橋を任されるという、お芝居での比重の高さに続き、ショーでも彼女の強さが際立っています。
鷹翔千空さんは数分に渡る大ナンバーを朗々と歌い、風色日向さんも銀橋ソロあり。ほぼ出ずっぱりの亜音有星さんはどこにいてもスターオーラ全開!
そして、今や宙組の名物?105期コンビの大路りせさん&泉堂成さんに、華のある美形・奈央麗斗さん、黒蜥蜴の新公主演を射止めて勢いに乗る鳳城のあんさん、お芝居ショーともに踊りまくる波輝瑛斗さんら、若手の活躍が見られて嬉しかったです。
ですが、構成全体には少し首を傾げた部分も。
演出が問いかける、ショー構成の課題
お芝居で宝石を巡る攻防を散々観た後に、ショー冒頭でも怪盗マイッティン(水美)と怪盗ミネッリィ(天彩)が夜会で宝石を狙う展開は、少し重複感が否めず、先生、なぜその題材を選んでしまったのか。
また、おそらくこのままもっていく全ツを考慮してのことでしょうけど、全編を通して暗転によるシーンのぶつ切りが目立ち、テンポを損ねているのが非常に惜しまれます。
そして中詰「Sparking Sunrise」は、SPECTRUM楽曲メドレーによる約11分間のノンストップステージ。亜音さんが上級生の真ん中で輝き、風色さんが銀橋で「トマト・イッパツ」を熱唱する姿は熱かった!
しかし、客席へ降りるための階段がセットされていたにもかかわらず、客席降りが一切なかったことには「なぜ?」と肩透かしをくらったファンも多いはず。(全ツ向け)宙組への配慮なのかどうかは分かりませんが、あの熱量を間近で浴びたかったな。
そして今作、最ももったいなく感じたのは、フィナーレの構成です。若手路線5人がスタンドマイクで熱唱するアイドルシーンを大階段で行った結果、その直後の男役群舞に彼女たちが遅れて合流する事態に!
群舞という最高潮の場面に、宙組の未来を担う若手たちが不在(途中合流)とは!もちろん、アイドルシーンはカッコ良くで素敵ですが、ショーの序盤から中盤で独立させるべきだったのではないでしょうか。
エトワールに大抜擢されたのは109期の朝絵咲名さん。透明感あふれる美声でありながら胸を貫くような芯の強さがあり、素晴らしい歌唱を響かせてくれました。
そしてこの日はとっても嬉しいサプライズが!!
観劇の多幸感:風色日向さんのお誕生日エピソード
6月23日は風色日向さんのお誕生日!ということで、誕生日アドリブがありました。
『黒蜥蜴』の探偵事務所にて。
明智(桜木)が「これで皆でご飯でも」とお金を渡すと、岐阜(若翔)が「ありがとうございます。今日は堺(風色)の誕生日だから、これで皆でお祝いします」と見事なアドリブ。客席大拍手!
一瞬驚きつつもニコニコと嬉しそうな風色さん。客席に向かってハニカミながら何回も小さくお辞儀をしながらハケていきました。
その様子を客席から瑠風輝さんが温かく見守っている姿があり、客席に広がる多幸感。その瑠風さんに、ショーで何かとアピールする組子たちがとっても可愛かったです。