宙組大劇場公演「NEVER SAY GOODBYE」観劇してきました。(SS席)
真風さんにとって思い入れのあるこの作品を、組子たちがとても大切にしているのが伝わってきて大感動。
現在の世界情勢と重なり心が痛いシーンもありましたが、真風さん率いる宙組渾身の舞台を見届けられて本当によかったです。
興奮冷めやらぬ熱~い感想をネタバレありでお届けいたします。
「NEVER SAY GOODBYE」全体感想・ネタバレあり
2022年版宙組「NEVER SAY GOODBYE」
初日からコーラスが凄い凄いと言われていて、実際、大劇場が小さく感じるほどの大迫力で驚きました。
「王家に捧ぐ歌」や「エリザベート」のように、セリフの大部分が歌で構成されているので、
下級生にいたるまでたくさんの組子の歌唱を聴くことができ大満足。
しかも、歌う人 歌う人 みんな上手い!!
オーディションで選ばれたのでしょうか。
ストーリーは重め。
自分らしく平和に生きたいと願う若者たちが内戦によって愛する人と引き裂かれる展開は涙なくしては見られません。
もしこの作品の初演が2022年だったとしたら、悲惨さを和らげるためにコミカルなシーンやアドリブを楽しむ演出があったかもしれませんね。
また、再演するに当たっても、そういった話題性のあるシーンを追加することもできたでしょう。
しかしあえて小池先生は初演に忠実な演出で挑まれています。
・女性に薬物を投与して言うことをきかせる
・子供たちに銃の訓練をさせる
・銃殺(音のみ)
など、ショッキングなシーンもカットすることなく初演のまま。(そういうシーンが苦手な方は観劇時ご留意ください)
でも安心してください!
もちろん宝塚的ロマンティックシーンもありますよ~。
真風さんと潤花さんの熱~いキスシーンは2500人いる客席、心の中でギャーッ!(最高!)
キャスト別感想
真風涼帆・ジョルジュ
真風さん演じるジョルジュは、自分を突き動かすものしか撮らない無骨なカメラマン。
異国の地で仲間のためにカメラを置き戦闘に立つまでの変化を、丁寧に表現される真風さんお見事でした。
ぶつかりながらも信頼し合っているヴィセント(芹香)との友情は胸アツ。
個人的に真風さんと芹香さんの友情モノがたまらなく好きです。
生い立ちを歌うナンバー
歌っている真風さんの影がスクリーンに映し出される演出がステキで、影までカッコいい真風さんを堪能できます。
そしてそして、開襟シャツに壁キスに潤花さんをすっぽり包むハグ…どれも悶絶級!たまりません。
フィナーレの男役総マントさばきは宝塚の歴史に残る名シーン(振り付け)。
その中心にいる真風さんのダイナミックなマントさばきに惚れ惚れしました。
そういえば、移動しながらのリフトって今までありましたっけ?
潤花さんをクルクル回しながらセンターに移動するスゴ技に目が点、いえ、目がハートになりましたよ。
潤花・キャサリン
潤花さん演じるキャサリンは自分の意志で人生を切り開こうとする自立した女性。
ダイナミックな潤花さんが記者発表で大暴れするシーンは迫力満点!
キャサリンとジョルジュの不器用な大人のロマンスが最高にステキでした。
反発していた二人がだんだん心を寄せていく過程がリアルで良かったです。
(昨今、男女が魅かれ合う過程を省く演出家が多い中、二人が心を寄せていく段階をきっちりと観せてくれた小池先生ありがとうございます)
ジョルジュとの別れのシーン
キャサリンの弱さと強さを同時に観せた潤花さんの演技がスゴかったな。
そして潤花さんのもう一つの役
天真爛漫な孫のペギーを見てキャサリンとジョルジュが望んだ愛と平和が叶ったんだと感動に浸りました。
フィナーレの銀橋
ラストの潤花さんのポーズは一体 だれが どこで どう 支えされているのでしょうか。
スゴイ技を 簡単そうにキメる真風さんと潤花さんに驚嘆しました。
芹香斗亜・ヴィセント
芹香さんが登場すると舞台上に香り立つ男の色気が充満します。
母国のため、愛する人を守るため、マタドールを辞め戦闘に立つ覚悟をするヴィセントが切なくて。
「もうマタドールと呼ばれることはないのか」のセリフに涙しました。
自分たちを裏切った仲間を、ユーモアある言葉で許してやるヴィセントの器の大きさに芹香さんが重なります。
そしてフィナーレ。
歌唱指導。
銀橋上手でラストののびやかなロングトーンが気持ち良いのなんのって!
そのあと天を仰ぐ芹香さんのやりきった感がたまりません。
真ん中で踊る芹香さんに下級生が必死で食らいついて踊っていて、観ているこちらまで高揚します。
ステキな衣装の着こなしや安定感抜群の歌
「芹香斗亜の魅力」を存分に拝見できました。
宙組「NEVER SAY GOODBYE」
2022年版宙組ネバセイに大感動!
その他のキャストについてはまたあらためて熱く綴りたいとおもいます。