宙組『カジノ・ロワイヤル』初日の幕が上がりました。
ついに真風さんと潤花さんをはじめ、退団者7名のラストランが始まりましたね。
宙組『カジノ・ロワイヤル』
小池先生の遊び心ゆえ
小池先生がこの作品をつくるにあたり
「真風の退団公演ではあるけれど、ネバセイで充分どっしりしたのものはお見せできたので、こんどは一緒に遊ぼう!とまでは言いませんが遊び心のある弾んだ作品に。なので原作に『トンデモボンド』と言われるかも」
とおっしゃっていましたが、
全体的に賑やかでクスっという笑いというより、ガハハと大笑いできる箇所もあり、退団公演ということを忘れてしまうとのこと。
原作ありきの『007』ですが、名前や設定を取り入れただけで、内容はほぼほぼ『小池オリジナル』。予習しなくても楽しめそうでホッとしました。
・アナスタシア
・オーシャンズ11
・ホームズ
・ネバセイ
・神々の土地
・Hotel Svizra House
・エリザベート
などなど
いろんな作品の要素がつめこまれ、真風ファンだけでなく宝塚ファンには嬉しいサプライズ満載のようですが、
ひと昔前まで行われていたタカラヅカスペシャルの『パロディ』のような、ファンサービスに重点を置いた作品なのかなと。
小池先生の作品は人気も評価も高く、再演をくりかえす『ドル箱』。
もはや先生の作品は宝塚だけのものではなく、日本のミュージカルにとっても大切なものです。
よって新作『カジノ・ロワイヤル』も宝塚関係に限らず日本のミュージカル界ならびに海外からも注目されていることは間違いありません。
しかし初日のレポを読むかぎり『カジノ・ロワイヤル』は宝塚の内輪受け感があり外部では難しい?
数年後に宝塚で再演するにしてもこの内容で大丈夫?
まぁ、ケガを負った和央ようかさんにアテガキされた退団作品『ネバセイ』も再演することはないだろうと言われていましたが、
この作品で初舞台を踏んだ真風さんによって16年ぶりに上演され大成功を収める結果に。
小池先生の手にかかれば出来ないものはないということですね。
階段降り
『カジノ・ロワイヤル』階段降り
葉咲(エトワール)
↓
亜音・山吹・風色
↓
鷹翔・天彩・紫藤
↓
瑠風・春乃
↓
桜木(肩白ファー)
↓
芹香(白大羽根)
↓
潤(白大羽根)
↓
真風(白特大羽根)
やはり次期トップ娘役に決定している春乃さんの降り順が目立ちますね。
本編では瑠風さんの婚約者として見せ場も多く、印象に残る役なのだとか。
真風涼帆の感動シーン
フィナーレ
芹香さんが歌唱指導で歌う『いるかの歌』の歌詞(主にいるかの生態について)に注目!
そのあとは娘役に囲まれた真風さんが拝め、つづいて男役が大階段に板付きではじまる色気ムンムンの群舞。
組長の寿さんのピックアップがあったあと、センターで踊る芹香さんに笑顔で『あとは任せた』と言わんばかりの意味深アイコンタクト。
一気にサヨナラ感がでる瞬間なのだとか。
そして真風さんと潤花さんのデュエットダンスで、『リフト職人』の名にふさわしいパワフルかつ優雅なリフトを披露し、まさしく集大成。
感動のシーンはそれで終わりではなく、むしろここからがハイライトです。
デュエダンのあと舞台に残った真風さんがひとりで踊ったあと床に手を振れ劇場に別れを惜しむ神演出が。
さすがKAORIalive先生。
ファンをしっかり泣かせてくれます。(ここ大事)
『カジノ・ロワイヤル』
本編はエンターテイメント性に優れた爽快感のあるつくりで大いに楽しませ、
フィナーレで真風さんのラストを存分にあじわえる演出は、小池先生の手腕と愛だなと感じました。
真風さん、ラスト公演に良い作品に巡り合えてほんとうに良かったですね。
「大きな羽根を背負っても自分らしくありのままでいられるようになりました」という言葉が印象的です。
5年以上もの間、どれほどの重責を背負い続けてこられたのか。
カーテンコール
真風「羽根を背負ってご挨拶させていただくのはこれが最後だと芹香さんが教えてくれましたが、デマでした。笑」
芹香「はい、デマを流しました。笑」
真風さんと芹香さんの微笑ましいワチャワチャで初日の幕が降りました。
近々観劇予定ですので真風さんの男役をしっかり見届け、詳しくレポしたいと思います。
【追記】初観劇後の正直な感想はこちらから↓