本日午前11時半ごろ、劇場隣の宝塚ホテルで、51歳の男が男性に刃物をつきつけて脅し現行犯で逮捕されるという事件があったと知り驚愕しております。
花組の千秋楽に影響はなく公演はぶじに行われ一安心。配信で見届けました。
花組千秋楽・前代未聞のハプニング
退団者ごあいさつ
退団者は3名。
航琉ひびき(93期)和海しょう(94期)春妃うらら(97期)
みなさん上級生らしく人生の深みをも感じさせるステキなご挨拶で、その中でもとくに印象的だったのは『あの日』のことを語った和海さんでした。(以下ニュアンスです)
和海「無観客配信で退団された瀬戸かずやさんは『もう誰もこんな思いはしてほしくない』とおっしゃっていました。だれも居ない客席に向かって歌ったり踊ったりした日のことを忘れたことはありません。舞台はお客様あってこそ、お客様とともに作り上げるものだと感じています。以前出演した『舞姫』の主人公が愛か祖国か選択を迫られていましたが、愛も祖国(宝塚)も手にした私は本当に幸せものです。本日まで本当にありがとうございました」
あの日を経験した人たちが いまだに抱える『複雑な思い』に胸がしめつけられます。
そして3人めの退団者・航琉さんのお花渡しのときに前代未聞のハプニングが!!
ハプニングはお花渡しで
組長「同期からのお花は宙組の と わ き せ あ さんです」
えっ!永久輝せあさん??
苦笑しながら登場したのは せ り か と あ (芹香斗亜)さんでした。
会場から笑いがおこる理由がわからず困惑している組長に、そっと近づき耳元でいきさつを説明する柚香さん。
「紹介し直しましょうか」「うんうん」という会話がなされ、「もう一回やらせてください」と客席に向かって土下座する組長。
この土下座姿を見て皆さんはどう思われましたか?
わたしは「そこまでしなくても」と、いたたまれない気持ちになりました。
もちろん名前の間違いを肯定するつもりはありませんし、神聖な場で意図しない笑いが入ってしまったことは惜しいとは思います。
しかし起こってしまったあとすぐに適切に対処しようと努めた、それで十分かと。
名前を間違えた箇所を映像に残すわけにははいきません。
やり直しを提案した柚香さんも、瞬時に状況を察した芹香さんの対応も素晴らしかったです。
中継で見たかぎり、客席もあたたかい雰囲気だったように思います。
我らが愛する宝塚は こういうハプニングをそっと包み込む優しい世界であってほしいですね。
組長に思う
美風さんにおかれましては、次回公演日程を暗記して読み上げるなど、千秋楽における組長の負担とプレッシャーたるや、相当なものだったとお察しします。
2回目の紹介でも芹香さんの名前がすんなり出てこなかったということは、普段、芸名ではなくキキちゃん、ひとこちゃんと愛称で呼んでいるからでしょう。
宙組では芹香さんと、花組では永久輝さんと深く関わった美風さんだからこそ、とっさに芸名が混ざってしまったのかなと。
どうかあまりお気になさらず、これからも長く組長を務めていただきたいなと思います。
【余談】劇団にひとこと。ただでさえ管理職が定着しない時代、組長の負担を少しでも減らす対策をとらないと今後『なり手』がいなくなってしまうのではと懸念しています。
で、そんなハプニングのあとでも引きずられず、立派にご挨拶された航琉さんはさすがでした。
カーテンコール
退団者の3名と柚香さんは学年がちかいのでカテコのトークも和気あいあい。
柚香「しーちゃん!和海さんのことを礼真琴と瀬央ゆりあがしーちゃんと呼んでいるのですが、わたしは恐れ多くて…でも今日は思いきって呼んでみました。のどカラカラです。しーちゃん」
和海「嬉しい。東京の千秋楽には(なんとしても)呼ばせようと思っていました。笑」
お茶目なやりとりで湿っぽさはゼロ。最後は全員で花組ポーズを決めて幕が降り、とても明るく楽しい千秋楽でした。
つぎは東京公演ですね。柚香さん率いる花組の悲願、こんどこそ東西完走が叶いますように。