異例の年度末退団という発表から一夜明け↓
本日より新年度がスタート。
各組105期生の名前の表記が最終試験の成績をふまえ、順番が入れ替わるなど変化がありましたね。
出会いと別れの新年度
まずSNSを開くと目に飛び込んできた投稿が、
『春になると思い出すぜ、懐かしいなぁ、俺の宝塚歌劇団時代』
いつぞやの春に退団された元タカラジェンヌの言葉かと思いきや!!
ミュージカル俳優でLE VELVETSのメンバーでもある佐藤隆紀さんでした。
よく見るとハッシュタグに『#エイプリルフール』と書かれていて、あぁ、なるほどと。笑
最近緊迫したニュースしかない宝塚において、こういうホッコリした投稿にみなさん癒やされたよう。
すごい数の『イイね』がついていました。
退団後の姿に安堵
昨日退団を発表した元宙組の葉咲うららさん(106期)が、はやくもSNSデビューを果たしましたね。
卒業旅行の写真やご家族との可愛らしいエピソードなんかも投稿され、
とにかくお元気そうで良かったです。
ふっきれた様子を見るかぎり、やはり退団の意志はずっと前に固まっていたのかもしれないなと。
おなじく昨日付けで退団した彩妃花さん(103期)のご健康とご多幸を願うばかりです。
演出家の決別宣言
劇団を去っていくのはジェンヌさんだけではありません。
KAZUMI-BOY先生が劇団と決別することを宣言されました。
『亡くなられたご遺族の方々の悲しさを考えると、胸が痛くなり、目頭が熱くなったよ。
KAZUMI-BOYブログより※現在削除されています
それに対して、宝塚側の会見には、誠意、真摯さ全く感じられず、言葉にも何の重みも感じられなかった。
今回、一応の決着となったが、少しは誠意を感じられるかと思ったが、最後までその態度は変わらなかった。
もう宝塚に行くことは出来ない。一緒に仕事をすることは出来ない』
KAZUMI-BOY先生は、劇団の対応に疑問を持ち声をあげた初めての劇団関係者ではないでしょうか。
ゆえにその言葉は重く、瞬く間に拡散され、大きな反響を呼んでいます。
先生は振り付けで23年もの長きにわたり宝塚歌劇に携わってこられた大ベテラン。
先生は103期のラインダンスの振り付けをされていたんですね。
2017年雪組『Dramatic “S”!』、ロケットボーイの永久輝せあさんに紹介されて始まる103期のラインダンス。
つぎつぎに繰り出される側転、正座からの開脚、ダイナミックなウェーヴの連続技など、
斬新な振りに度肝を抜かれ、客席からどよめきが起こったのを覚えています。
その他にも宝塚のスターシステムを理解したうえで、それぞれに見せ場をつくり、すべての男役&娘役が魅力的に見えるステキな振りの数々。
生徒にも劇団にも愛情のある先生だからこそ、苦渋の決断をくだされたのだと思います。
もしかしたらKAZUMI-BOY先生のように宣言はせずとも、
劇団の対応に疑問を持ち、ひっそりと宝塚を離れていった先生やスタッフさんがいるのかもしれません。
ラージャマウリ監督が星組の『RRR』をご観劇された際、
「舞台のパフォーマンス、衣装、ミュージシャンの方々、照明、舞台監督ほか皆様それぞれの素晴らしい仕事に感銘を受けました」
と絶賛されたように、
宝塚歌劇は総合芸術であり、そのすべては『人』で成り立っています。
しかし歌劇を支える人たちが劇団に失望して去って行く悲しい現実。
いま一度、劇団には起こってしまったパワハラ、セクハラ問題を顧み、
宝塚歌劇に携わるすべての人が安心して働ける環境を整えることに尽力してほしいと思います。