先日退団を発表された朝月さんについて
まだ書いていませんでしたね。
わたしは朝月さんのような職人娘役さん
(娘役プロとでも言いましょうか)が大好きです。
朝月希和の退団について思うこと
朝月希和・96期(研13)
朝月さんは新公ヒロインはもちろん、
東上ヒロインも花組で経験しています。
そんな朝月さんがなぜ雪組トップ娘役に就任することになったのでしょうか。
本日はそのあたりに触れたいと思います。
朝月希和について
新公ヒロイン2回
・2013年/愛と革命の詩
・2015年/新源氏物語
東上ヒロイン
・2017年/MY HERO(Wヒロイン)
・2020年/マスカレードホテル
柚香さんとも芹香さんとも瀬戸さんとも
相性バッチリの朝月さん。
朝月さんの素晴らしいところの一つに、どんな男役さんとも似合いになれるという点です。
花組から雪組へと組替えしたものの、上級生の娘役がごっそり抜けた花組に引き戻されることに。
そしてたった一年でまた雪組に組替えになり、トップ娘役に就任します。
当時だれもが彩風さんの相手役は潤花さんだろうと思っていました。
しかしここで玉突き人事がおこなわれます。
・宙組の星風さんが専科→花組トップ
・雪組の潤花さんが宙組トップに
・花組の朝月さんが雪組トップに
驚きの連続でしたし、賛否両論ありました。
しかし、まさにこの玉突き人事が朝月さんが雪組でトップになった理由だとおもいます。
ここからは個人的見解です。ご了承ください。
花組100周年公演の成功のために、経験豊富な星風さんがスライドしたのは間違いありません。
(勝手な想像ですが、星風さんには来年あたりご褒美タイトルが待っているのではと)
宙組トップ娘役に潤花さんが就任。
潤花さんは彩風さんと別箱で組んでいたので、相手役になるものとばかり。
ですが真風さんの相手役になるために経験値を上げていたのですね。
その他にトップ娘役候補だったのが、
彩さん、野々花さん、有沙さん…
そして当時、いつトップ娘役に上げられてもおかしくなかった夢白さんが、なぜ彩風さんの相手役にならなかったのか。
その理由は、ゴリ押しに対する反感を避けるため。
そしてもう一つ、
和物の経験が足りないということ。
夢白さんは宙組育ち。
「夢介千両みやげ」で初めて本格和物に挑戦するとキャストボイスに投稿されていました。
雪組において和物を経験していないトップ娘役って、いくらなんでも…
そこで白羽の矢が立ったのが、和物も洋物もなんでも出来る研12の朝月さんだったのかなと。
大劇場3作という期間のあいだに
夢白さん(もしくは別の娘役)の準備も
ファンの心の準備も整うと考えたのでしょう。
あっ、次期トップが夢白さんという前提で書きましたが…多分そうでしょうね。(予想です)
だからといって朝月さんが繋ぎのトップだとは思いません。
彩風さんが舞台で自由にシティーハンターとして生きられたのも、夢介としてどっしり居られたのも朝月さんへの信頼あってこそ。
お披露目から短期間でしっかりと組が安定し、良い舞台を見せてくれたのは、
彩風さんの実力はもちろん、相手役を立てながら自分も輝く朝月さんの力も大きかったと思います。
朝月さんはお芝居の上手さに加え、相手役にピタッと合わせるダンス技術をもったスーパー娘役さんです。
1回の組替えでも皆さん大変そうなのに、朝月さんは3回も経験。
にも関わらず穏やかでたおやか。
強くて聡明な方ですね。
【余談】
退団会見のニュースで「朝月は緊張で言葉につまる場面もあった」と記されていましたが、
緊張で言葉が出てこなかったのではなく、周囲への配慮から慎重に言葉を選んでいたのだと思います。
結局、朝月さんがトップになった理由はどこまでいっても想像の域をでません。
しかし成熟した娘役さんが評価されたのは本当に嬉しかったですし、
このような人事は最近続いている娘役上級生の退団に歯止めがかかるのではないかと期待しています。
退団公演となる「蒼穹の昴」は壮大な一本物。
朝月さんの美しいスカートさばきが大好きなので、ショーがないのは少し残念ですが、
とびきりステキなデュエットダンスがあること願っています。