本日12月25日クリスマス
雪組『蒼穹の昴』東京千秋楽中継視聴しました。
全国的にコロナ陽性者が増えているなか、東西完走できて本当に良かったです。
「メリークリスマス!」という言葉から始まる朝月さんのご挨拶に感動しました。
『蒼穹の昴』千秋楽感想
雪組『蒼穹の昴』千秋楽
素晴らしかったの一言です。
宝塚の域を越えた破格のスケールで
彩風さんの代表作であり
朝美さんが当たり役と出会た作品でもありました。
出番は少ないものの、娘役を極めた朝月さんの清らかさが際立つ感動作だったと思います。
朝美絢・春児
朝美さんは『クリスマス特番』で
今年印象に残ったことは「京劇に挑戦させていただけたこと」だと。
京劇界からも注目され、すごいプレッシャーだったと思いますが、棒回しのスピードや舞の美しさも増して、それはそれは見事でした。
師匠(眞ノ宮)との別れ、文秀(彩風)との再会シーンは何度見ても涙がでます。
【余談】原作では師匠はとっくに亡くなっていて、その意志を次いで春児が京劇を舞うという内容なんだとか。師匠が舞台上で息絶えるというドラマティックな展開にアレンジした原田先生に拍手。
適材適所の専科&和希そら
汝鳥さんの伊藤博文はイメージそのまんま。一樹さんの強さと優しさを兼ね備えた西太后。凪七さんの聡明で正義感のつよい李鴻章。他…
専科さんも「この人でなきゃ」というキャスティングで、みなさん在団して何十年たっても役への探求心が尽きることはないのですね。敬服いたしました。
【余談】組長や副組長が相次いで退団してしまう現状は、組のリーダーを失うだけでなく、劇団が長い時間をかけて育てた名役者を失うことでもあるのだと気づかされました。もちろん退団するしないは個人の自由です。ですが、長く在団してもらえるような策はないものかと専科さんの活躍を観て思いました。
本編では笑わない和希さん。
サヨナラショーで朝月さんに笑顔でアイコンタクトをとっていてグッときました。
彩風咲奈・文秀
彩風さんの素晴らしいこと。
受け身の芝居でありながら、しっかり物語をひっぱっているのは流石です。
回を重ねるごとに玲玲(朝月)の抱きしめ方に優しさが増していったように思うのは気のせいでしょうか。
雪組はみんなの滑舌がよく、膨大なセリフでも聞き逃すことなく全て伝わってきました。
なにか雪組に特別な発声方法があるのでしょうか。
彩風咲奈と朝月希和
朝月希和サヨナラショー
『朝月希和サヨナラショー』は集大成にふさわしく、歌もダンスも豪華な内容だったと思います。
組子たちにリアクションを返す朝月さんがとっても幸せそうで、胸がいっぱいになりました。
ハンマーを振り回してからのキス、これは神演出ですね。(本公演でもやってほしかった~)
朝月さんは花組下級生時代、美しいスカート裁きを習得するためにロングスカートを履いて走り回っていたという努力の人。
ドレスからのぞく鍛えられた筋肉が、その努力を物語っているように思いました。
そして、いまでこそ彩風さんと朝月さんはステキなトップコンビですが
彩風咲奈と朝月希和の関係
当初、彩風さんの相手役は潤花さんだと思われていました。
しかし潤花さんが宙組へ移動し、朝月さんが彩風さんの相手役に。
結果的に潤花さんは真風さんと添い遂げが叶い、めでたしめでたし。
サヨナラ特番で朝月さんは彩風さんのことを「導いてくださる師匠のような存在で、とても尊敬しています」と語られていました。
そんな尊敬する師匠であり、愛してやまない相手役でもある彩風さんに、どうしても最後の『あの場』で伝えたかったのでしょう。
緞帳前ごあいさつ
朝月「咲さん、お隣に立たせていただいてありがとうございました」
彩風「希和ちゃん、こちらこそありがとうございました」
感謝の気持ちを伝え合い、ていねいにお辞儀する二人の姿に大感動。
締めのごあいさつの前に彩風さんが「(希和ちゃんも)一緒に!」と耳打ちして、二人そろって「ありがとうございました!」
仲睦まじい様子に、しばらく『さききわロス』が続きそうです。
花組→雪組→花組→雪組と組替えをくりかえすたびに、舞台人として厚みを増していった朝月さん。
トップとしてはわずか大劇場3作だったけれど、『香』『お銀』『玲玲』そのどれもが芸達者じゃないと務まらない役ばかり。
13年間、ほんとうにお疲れさまでした。
朝月さんをはじめ、千風カレンさん、羽織夕夏さん、花束ゆめさんの明日からの人生も希望に満ち溢れたものになりますように。
そして来年の雪組も楽しみにしています。