観劇感想②星組「めぐり会いは再び」初演を見ていない方へ

めぐり会い初演 星組



星組初日の感想を記した文のなかで、

「過去シリーズを見ていなくても楽しめますが、
前作のネタがたくさん出てくるので、1だけでも見てから観劇されたほうが数倍おもしろいと思います」とお伝えしました。

では実際どれだけ過去作品のネタが散りばめられているのでしょうか。

極力ネタバレなしでポイントをお届けいたします。

めぐり会いは再び・過去作品ネタ

※初日の全体感想はこちらです(ネタバレなし)
あわせてお読みください
    ↓

それでは「めぐり会いは再び」のネタ箇所をお届けいたします。

双子の子どもたち

【ざっくり初演解説】
紅さん演じるブルギニョンとリゼットが無事に結ばれ、一年後の2ndで双子が生まれました。

【3rdでは】
稀惺さんと詩さんが双子として登場。

元気いっぱいの二人は「父親に似て落ち着きがない」と言われてしまいます。

父親(紅さん)が舞台をバタバタ走り回ってる姿が顔が思い出され、客席爆笑となる楽しいシーンとなっています。

レオニード男装の衣装

【ざっくり初演解説】
愛するマリオに近づくため、マリオの妹の花婿選びに男装して参加したレオニード音波さん)。

すぐに男装はバレてしまうのですが、その熱意が通じマリオとの距離が近づきした。

【3rdでは】
舞空さんのピンチを救うため、男装して館に忍び込む音波さん。

この男装シーンで着ていた衣装が、なんと!

初演と同じものなのです。

初日、客席から「あっ!」という声が聞こえました。

音波さんへの餞別のような粋な演出にホロリ。

泥棒

【ざっくり前作解説】
劇団が解散し、食うに困った団員が、カボチャを盗もうと畑に入ったことでドタバタが始まります。

【3rdでは】
天飛さんら3名がパン泥棒として登場。

盗む物がパンに変更されているのにはワケがあり、天飛さんがそのパンを誰に渡すかがポイントです。

泥棒さんがオケボックスから登場するのも初演と同じ。

王子

【ざっくり初演解説】
美弥さんが演じるのは、ル・カイン王国第24王子。
兄弟が多いので、母国では誰からも相手にされず。
兄たちを見返そうと花婿選びに参加。

【3rdでは】
咲城さんは美弥さんの弟(第128王子)という設定です。

いったい全部で何人兄弟なんでしょう。笑

その他

初演では結婚していた万里さん。

すでに離婚し、さらに…

当時付き合っていたグラファイス(夢乃さん)と再婚していたという衝撃の事実!

そんな爆弾をサラッと盛り込んでくる小柳先生って。笑

初演時、大好きな歌手のチケットのために誘惑に負けてしまったユリウス(天寿さん)。

その歌手が美穂さんだったとは!ニクイ演出ですね。

そして何より、この人を忘れてはいけません。

ルーチェの恋人アンジェリーク

前作では、手紙でしか出てこなかったアンジェリーク(舞空さん)の登場。

10年という長い時間をかけて、壮大な伏線回収。
お見事です!

そして「もしかして10年後(2032年)に続編あるの?」と、期待させる終わり方も夢があっていいですね。

続編ありきで、今作の中にいろんな付箋が貼りめぐらされていたりして。
(さすがに期待しすぎかな。笑)

そもそも小柳先生が10年後も宝塚にいてくださる保証はありませんし。

ここで少し話が脱線します。

先月宝塚を退職された上田久美子さんのインタビュー記事が掲載されました。

上田「今までは、宝塚で一生懸命やっている人たちへの共感とか自分の外側にある何かを動機として作品をつくってきたが、自分の内側にある本当にやりたいことを形にするべきではとだんだん思うようになっていったんです」

読売新聞

タカラジェンヌが退団を決意する瞬間に鐘が鳴るといいますが、上田さんにも鐘が聞こえてしまったのですね。

インタビュー記事を読み、上田さんの思いを受け取ったものの、まだちょっぴり未練が…

ですが、これから外部でどんな作品をつくられるのか、楽しみでもあります。

さて、話を「めぐり会いは再び」に戻します。

10年後に再演が実現するかどうかは重要ではなく、

「もしかして続編あるかも?」と、未来に夢と希望を抱かせるところが、この作品のステキなところだなと思います。

【後日追記】
礼真琴さんが続編の可能性について語られました。

礼真琴「今回は第3弾ですが、今から10年後ぐらいに、第4弾…あるかも? って! さらに10年後の世界を、今ここにいる中から誰かがやるんだわって。勝手に(笑い)」

日刊スポーツより

そしてショー「Gran Cantante!!」も、過去作品を知っていると楽しさが増すシーンがあります。

Gran Cantante!! 過去作品の名曲

スペインをテーマにした作品より。

初演1982年
青春をかける/情熱のバルセロナ
(極美慎)

初演1978年
スペインの想い出/誰がために鐘は鳴る綺城
(礼真琴・美穂圭子)

初演1980年
炎の妖精/去りゆきし君がために
(礼真琴)

初演1980年
別れのフラメンコ/去りゆきし君がために
(天寿光希・都優奈、瑠璃花夏)

初演1976年
バレンシアの熱い花/バレンシアの熱い花
(天華えま・有沙瞳、小桜ほのか)
(綺城ひかり・音波みのり)

初演1985年
コルドバの光と影/哀しみのコルドバ
(瀬央ゆりあ)

そして瀬央さん扮する馬が、ニンジン(娘役)に誘惑されるシーン。

1982年リリース
NINJIN娘・田原俊彦
(瀬央ゆりあ)

【余談】
このショーは瀬央さんの魅力的な姿がたくさん見られて嬉しいです。

星組「めぐり会いは再び/Gran Cantante!!」
お芝居もショーも先生のこだわりポイントがたくさん。

観劇回数を重ねるたびに新たな発見がありそうです。
今から2回目観劇が楽しみ~。

また新たなネタがあれば追記したいと思います。

最後までお読みくださりありがとうごさいました。

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