月組「グレート・ギャツビー」
本日ついに再開!
劇場周辺が活気にあふれ
心がおどります。
長いあいだ公演が中止されていたのに
全体として芝居が深まり、
一人ひとりのエネルギーが増した舞台。
終演後、組長と月城さんのご挨拶に
客席の拍手は鳴りやまず。
感動の再開初日となりました。
月組グレートギャツビー再開感想
大劇場に到着すると
外門前にさばき待ちの人たちがズラリ。
その前を通ると
「チケット余っていませんか」と
声をかけられました。
さばき待ちはお財布を持って無言で立つ
というのが暗黙の了解ですので
話しかけられビックリしました。
たった数回しかない公演
思わず声をかけてしまうほど切実だということです。
劇場に入ると
フルール(レストラン)は満席。
土産物店は混雑。
キャトルレーヴはレジ待ち長蛇の列。
劇場に活気がもどったことが
嬉しくてたまりません。
他のお客さんも心なしか
高揚しているように見えました。
そしていよいよ「グレート・ギャツビー」開幕!
まず、組子たちが元気いっぱいで
ホッとしました。
声量も、表情も、リアクションも
2割増しだったように思います。
客席も楽しむ準備万態!
タクシー運転手の英真さんと風間さんとのやり取りに
幕開きから反応のいい笑いがおき
劇場に広がる多幸感。
やっぱり生の舞台って良いな~。
月城さん登場シーン
「私がギャツビーです」で、ひときわ大きな拍手。
お隣の方は すでに泣いていました。
キャストの変化
月城ギャツビーは、中止前よりもさらに
海乃デイジーを渇望しているように見えました。
なりふりかまわず彼女を追い求め、
度を越えた愛という名の執着は
怖さを感じるほど。
デイジーが自宅を訪れたときの
子供のような はしゃぎっぷりや
深い関係になったときの色気と包容力。
実際にデイジーと関わっていくことで
執着が本物の愛に変わっていきます。
【余談】
ことが終わったあと、緩んだネクタイを締めなおす色っぽい仕草があったのですが、今日は最初からきっちり締まっていてちょっぴり残念でした。
全部で3回歌う「朝日が昇る前に」
回を重ねるごとにドラマチックさが増し
ギューッと胸が締め付けれました。
月城さんは、いったい何を食べ
何を考え、どんな時間を過ごしたら
こんなにスゴイ演技や表現ができるようになるのでしょうか。
まさに、小池先生の言葉どおりの感想です。
「演技の熟成度、役者としていかに優れているかを(月城は)示してくれたと思う。歌い手としてもすばらしい表現力がある。宝塚の男役をよくぞ志してくれた」
月城さんに変化があるということは、
組子たちにも変化があるということ。
とくに驚いたのは鳳月さんの変化です。
月城ギャツビーの執着(愛)が増したことにより
ライバル関係にある鳳月トムの嫉妬心もアップ。
二人があわや殴り合い!のシーンは
迫力がありすぎてヒヤリとしました。
月城さんの変化を敏感に感じ
きっちり芝居で返す鳳月さん
さすがだなぁ。
組長・月城かなと終演後ごあいさつ
終演後、緞帳は下がらず
光月さんのご挨拶に突入。
光月さんは、公演が中止になったお詫びと
英真さんと輝月さんの力をかり
月組全員で舞台を務めていくということを話されました。
光月さんの言葉を聞きながら
ギュッと口を閉じ
悔しそうな表情を浮かべる組子たち。
・月城さんご挨拶
「中止期間中もあたたかい励ましの言葉を送ってくださり本当にありがとうございました。あと4日ですが、一回一回大切に公演を務めてまいります。そして、公演中止でご観劇できなかったお客様、またいつかこの劇場でお会いできることを楽しみにしております。今後とも宝塚歌劇を宜しくお願い致します。」
無念、お詫び、感謝、希望…
簡潔ながらもいろんな想いがつまったご挨拶に、
『月城さ~ん、4日じゃなくて、3日だよ!』
とツッコミが入る雰囲気ではありませんでした。
千秋楽のカテコはいつもの朗らかな雰囲気になるといいな。
月組「グレート・ギャツビー」
主演の月城さんをはじめ
海乃さん、鳳月さん、風間さん…
全てのキャストがピタッとハマった見応えのある超大作。
この素晴らしい公演がたった10日間しか上演されないのは本当に残念でなりません。
はやくも再演を望む声が聞かれますが、
まずはこれから3日間
1公演も欠けることなく無事に
千秋楽を迎えられますようにと祈るばかりです。