星組東京劇場公演『RRR/VIOLETOPIA 』千秋楽を配信で見ました。
やると発表されたときは「ほんとに宝塚でこれやるの?」と不安がよぎった『RRR』でしたが、
谷先生のみごとな演出と、礼真琴さんや暁千星さんの身体能力、そしてパッションあふれる星組にピタッとハマり、大成功!
こんなに楽しい作品がもう見られないなんて、すでに『RRR』ロスです。
星組大千秋楽・ざっくり感想
復帰作にしては
千秋楽のアドリブで暁さんが「(ナートゥダンスは)二度とやらないぞ!」とポロリと本音をもらし、
天華さんが「オレも二度とやらないかも~」と援護射撃していたのには笑いました。
ほんと、よくやり遂げましたね。
だれひとり足がもげなくて良かった。笑
ところで元気にナートゥを踊りまくっている礼さんを見ていると、つい忘れがちになるかもしれませんが、
『RRR』は、昨年上演された『1789』東京千秋楽後、長期休養に入った礼さんの復帰作です。
正直、最初に公演を見た時に思ったのは、よくこんなハードな作品で復帰させたな、でした。
体力的に負担が少ないであろう『記憶にございません』と差し替えるわけにはいかなかったのかと思いを巡らせてみましたが、
休養を発表する前に『RRR』の上演が発表されていたため、どうすることも出来なかったのでしょう。
もしくは『RRR』出演のための休養だったのかもしれません。
いずれにしても、「パワーアップして帰ってきます。そして今後は1ミリの不安も、1ミリの心配もなく、心から楽しんでいただける星組を作ってまいります」と宣言していたとおり、
復帰後の礼さんはスゴかった。
キレのあるナートゥダンスや民衆を動かす『コムラム・ビーム』の歌声の素晴らしさは言わずもがな。
ラーマの思いを知ろうと読めない字と格闘する細かい演技に泣かされましたし、
真ん中を担う者としての求心力もさらに増したように思います。
そして礼さんが中心となって作り上げた星組もまた素晴らしいのです。
トップオブトップの礼さんのとなりには、トップ娘役として最盛期を迎える舞空瞳さんがいて、
2番手は礼さんのアニキ役を見事にやってのけるまでに成長した暁千星さん、3番手はまばゆい輝きを放ちファンを増やしている極美慎さん、
その下には実力派の天飛華音さんや何かと話題の105期コンビが控え、
そのほか男役娘役ともにダンサー&歌ウマの充実っぷり。
脇を固める上級生の力量にも目を見張りるものがあります。
適材適所の配役で作リ上げられた『RRR』は、まちがいなく星組の代表作になり、ビームは礼さんの、ラーマは暁さんの当たり役になったと思います。
礼真琴の表情
ポリープを完全否定した『1789』の千秋楽のカテコと違って、礼さんの表情が明るく穏やかでしたね。
それが公演をやりきった自信や安堵からくるなのか、それとも、なにか心境の変化なのか。
礼さんのどこか達観したような雰囲気を感じてドキッとしました。何もなければいいのですが。
【追記】舞空瞳さんの退団発表がありました↓
終演後、SNSで大いに盛り上がったのが、ナートゥダンス後のアドリブです。
なぜそんなになるまでナートゥを踊るのかと問われたビーム(礼)が、
「(ナートゥダンスは)二度とやらない気がして」と答え、これはもしや、サヨナラショーでやるのでは?と大盛りあがり。
ラスト銀橋の「みんなありがとな~、またな~」も含め、壮大な伏線かと期待は高まります。
ただ、もう一度ビームに会いたい気持ちは山々ですが、この伏線が回収される日がもっと先であることを祈るばかりです。
礼さんがトップに就任して、もうすぐ5年。
任期が9作にしろ10作にしろ、すでに後半期に突入していることには変わりはありません。
月日が過ぎるのは早いですね。
本日東京劇場公演の千秋楽を迎えたばかりだと言うのに、来月には別箱『BIG FISH』がスタートするという。
時間よ止まれ!とまでは言いませんが、もう少しゆっくり過ぎればいいのに。
現体制の終わりを意識
心から公演を楽しみつつ、組が充実していればしているほど現体制の終わりを意識することとなった大千秋楽。
これからは礼真琴さん率いる星組を一瞬たりとも見逃さないぞと決意をあらたにしました。
3チームに分かれる次回の別箱もそれぞれ楽しみにしています。
そして、亡きお母様への思いを語った大輝真琴さん、宝塚愛&星組愛に溢れた天華えまさんをはじめ、
本日退団された皆さんの新たな人生が幸福なものでありますよう心から願っています。